見守ってくれてた
両親が共働きで祖母に育てられた兄。私は祖母の家に行っただけで大泣きしたので他の人に預かってもらっていた。
祖母は私が小学3年のときに亡くなった。それから一年ぐらいしたときに、夢を見た。私が金縛りにあって目だけ動かすと、ベッドの横に祖母がいる。二段ベッドの下で寝てる兄をすごく穏やかな顔でみつめてた。
見守るってこういう感じなんだろうなって思っていたら朝になって母に起こされた。母は私を起こすなり、
「電気は消して寝なさいって言ってるでしょ!」
と、私をしかった。寝ぼけた私は、
「あ、そうか。電気ついてたからおばあちゃんの顔がみえたんだ。」
と思った。覚醒してから、
「てことは、こりゃ夢じゃねえのか?」
などと思ったが、家族が幽霊否定派だったので話しても怒られるだけだと思い、夢だと思う事にした。
その事をずっと忘れてたんだけど、十何年後のおととしにふと思い出した。兄が一流企業に就職が決まった日のおめでとう会で。自分でもなんで今頃?と思ったけど、とりあえず兄に話してみた。バカみたいに飲んでた兄が急に真面目な顔になり、
「そっか。ずっと会いたいと思ってたけど、そうやって見守ってくれてたんだな。」
と言って涙ぐんだ。おばあちゃんのこと大好きだったもんね。
たいした事無い話で長々とすみませんでした。
後日談
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