投稿者:山崎
タイトル:愛してる
怖くはないですが、よければ聞いてください。
半年前に三年付き合った彼女が死にました。ガンでした。必死の闘病の末、亡くなりました。 葬儀は彼女の自宅で行われたんですが、彼女の両親と仲がよかった俺は、初七日が済むまで、お世話になることにしました。
通夜もおわり、一通り親戚の方が飲んで片付け、俺と彼女の両親だけになり、彼女の思い出話が終わる頃には1時をまわってました。
疲れていた俺は彼女が生前使っていた部屋で寝ました。綺麗で女の子らしい部屋。
寝付いてすぐ、まだ眠りが浅かった事もあり、目が覚めました。彼女の香りがしたからです。彼女の部屋何だから当たり前かと思い、寝ようと思った時、彼女が立ってました。ベッドから5メートルぐらいに。
俺は彼女が死んだなんて事忘れて、名前を呼びました。でも彼女は苦しそうに俺を見つめるばかりで、なんにも言わない。やがて消えてしまった。
次の日もまた次の日も。俺はこんなにうれしいのに、彼女はなにも言わないのでしだいに、腹が立ってしまいました。
ついに、その日は初七日の日を迎えました。あと一日だけ泊まる事になり、お父さんと深夜まで飲み語りました。
床につくとまた彼女が現れた。またかよ。と思い、たいして気にせずいると、なんとこちらにむかって歩いてきたのです。俺は直感的にヤバイと思い、
くんな!くんなよ!なんででてくんだよ!!
のような事を言うとすぐ近くで、きえかけた彼女が
愛してるから
とだけ言い消えました。涙が止まりませんでした。
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