軽んじる可からず

初投稿。まとめきれなくて長文になってしまった。

10年ぐらい前に体験した話

今ぐらいの時期に友人達と飲んでいるときに、一人の友人が最近、地元では有名な心霊スポットに行ってきたと言う話から始まり、友人が行ったときは他の人達(グループ)もいたので、その人達と合流して大人数で行ったのであまり怖くなかったらしい。

そこで、俺達も行きたいと話が盛り上がり、次の日の深夜に行くことになった。

次の日の夜、オレを含めて7人。2台の車でその場所に向かった。オレは霊感はまったくナシ。けど、2人の友人AとBは昔から霊感が強いらしくあまり気が乗らないみたい。

「辞めたほうがいいよ」

の連呼だった。

オレを含め他の友人もまったく、そういうのを信じてないし、見たこともなかったので、怖いという感覚がなかった。ただ、深夜に暗い森の中に行くのは薄気味悪いって思うぐらいだった。

車を走らせてスポットに向かい、その場所に近づいたら、一人の友人が有名スポットの手前の所にお墓があると言い出した。有名なスポットは某城跡だが、その城の主だった人のお墓があるらしい。ウォーミングアップを兼ねてスポットに行く前にその墓に行くことになった。

近くに車を止めて、わき道を進み、暗い山道を5分程登っていくと、ポツンとお墓が立っていた。霊感が強い2人も別に普通な感じだったから、別に怖い場所でもないと思っていた。そこで、

「心霊写真が撮れたらど〜する?」

とか言って友人が持ってきたカメラで記念写真を数枚撮った。そのまま、何もなく車に戻り、メインのスポットに向かった。

目的地に着き、車を止めて降りた。

すると、友人Aが

「やっぱりやめよう。今なら帰れるよぉ」

みたいな弱気な発言。

友人Bもその言葉に動揺して帰りたいと言い出した。

俺達は

「ハイハイ・・・平気♪平気♪」

と呆れ半分で宥めながら二人を連れていった。

懐中電灯を1人1個ずつ持ち、山道を進んで行った。幽霊が出ると言われる場所までは、徒歩で30分ぐらい山道を登っていく。

進んでいくと、すぐに上の方から別のグループが降りてきた。男5人グループの人達で、すれ違い時に、

「何かでましたか?」

と聞くと

「別に暗いだけで、何もないっすよ。全然怖くない。」

と言われた。

友人の一人が

「祠みたなのあった? 近づいた?」

と聞くと別のグループの人が

「あったけど、あそこだけは何か近づきづらかった」

と答えた。

すると友人が

「あそこにいかなきゃ〜 あそこがでるんでしょ?」

と話すと、

「でも、な〜んか ねぇ・・・」

と弱気な感じだった。

「んじゃ〜俺達ともう一回行かね?」

というと、大人数になれば怖くないと言い出しみんなで行くことになった。

大人数になったので、みんな気持ちが大きくなってゲラゲラ笑い話をしながら進んでいった。

目的の場所に着き、祠?みたいなのが見えてきた。すると友人AとB、それと別のグループの一人が

「やっぱりそこは怖いよね?」

とか3人で話だした。そんなのお構いなしに、強引にみんなで近づいていった。

小さな鳥居みたいなのをくぐり入っていこうとしたら、別のグループの一人が

「だめだぁ〜」

と大声で叫び、狂いだした。いきなり叫びだしたと思ったら大泣きして

「やめようよ」

の連呼。でも、俺達は既に入っているし、友人は小さな扉を開けたりしていた。

「おまえら聞こえないのか?」

と狂っていた人が泣きながら叫びだした。

「なにが聞こえるんだよ?」

と聞くと友人Aが

「なんか・・・」

と言いかけたときにオレの近くにいた友人が俺達の服を引っ張り走りだした。服が破れるかと思うぐらい引っ張られそのまま引きずられるように走り出し、その場所から離れた。

俺達が走っていくと、周りにいた友人達も驚いて一緒に走り逃げだした。

何が何だか解らない状態で祠が見えなくなる場所まで走り、山道の手前で止まった。あとからみんな付いてきて、

「なんだよ?どうした?驚かせるなよ!」

とか言っていると、オレを引っ張った友人が、

「建物の裏から人が出てきたんだ。よく見えなかったけど、ぞくに言う『落武者』っぽい人影だったんだ。」
「やべ〜初めて見た!と恐怖と驚きで俺達に教えようとしたら、建物の反対側にも2,3人見えて、ヤバイと思って逃げたんだよ」

と話だした。

別のグループの人達は驚いてヤバイよヤバイよの出川状態。オレもさすがに帰りたいと思いだした。けど、別の友人が

「戻ってそいつらを見たい!」

とか言い出した。他の友人も見たいと言い出し戻ろうとすると、友人Bが

「マジでやめろ。ってかやめてくれ! 早く戻ろう」

と、言った。友人Aと別グループの人達も

「もう、帰ろう。何かあったらヤバイし。」

でも、友人達は

「んじゃ〜ここで待ってろよ!行きたい奴だけもう一回行こうぜ!」

と言った。

怖かったけど、オレも見たいし、何かあったら逃げればいいし。と思って一緒に戻った。

怖いメンバーはその場所で待っていて、俺達はまた祠に向かった。さっき俺達を引っ張った友人ももう一回見たいと言って一緒に近づいていった。祠が近づいてきて、鳥居がはっきりと見えて来たときその場にいた全員が立ち止まった。

鳥居の前に数人の人影が見えた。オレを含めその場にいた全員が目撃。

暗くてよくみえないけど、完全に鎧を被った人影。顔までは見えないけど今の時代の人の格好ではない。

「なぁ〜オレだけじゃないよな?見えるよな?」

と友人が小声で言い出した。

「やべ〜初めてみた。 ってかあっち(幽霊?)さぁ こっち(俺達)を見てるよな?」

と全員動けずに完全に立ち止まってあっちを見ながら話だした。実況じゃないけど、驚きで今の状況を整理しだした。

「あれがおばけか?おばけだよな?」

と友人が再確認。

「こえ〜んだけど、何か逃げ出せね〜し・・・」

と全員が立ち止まったまま。内心、怖い・逃げたい・ヤバイと思っていたけど、周りが動かず見ているのでオレも動かずにいた。

すると、友人が

「オレこれ(塩)持っているんだけど、投げたらアイツら浄化されたりしてw」

と、すごい発言。一瞬周りが和んだ。とその瞬間、周りがピカっと光った。別の友人がカメラで撮影したみたいで、そのフラッシュだった。

「やべ〜おばけ撮ったよ。写ってるかな?」

とか言い出し、

「ふざけんな!ビビらせんな!」

とみんなで怒った。すると祠の前にいた人影がいないのに気がついた。

「オマエのフラッシュでいなくなったじゃねーか!」

と友人が怒りだした。

「せっかく塩をまいて、浄化してやろうと思ったのよぉ〜」

と言った。

幽霊が見えなくなったし、こんな状況だったので、ちょっと気が楽になっていた。すると、遠くで待っている人達の方から

「オイ!マジでやべ〜!」
「早くコイ!」
「逃げろ!」

と叫んでいた。すると

「ヤべー!」
「マジかよ!」

みたいな叫び声が聞こえて走って逃げていく感じだった。俺達は

「はぁ?」

みたいな感じで戻っていくと、待っていた奴はみんな駐車場の方へ逃げていった。何があったか解らなかったけど、俺達も戻らないといけないような気がして追いかけるように駐車場に戻った。

駐車場よりずっと手前の道まで戻ってくると、先に戻っていた人達が座って待っていた。合流して、話を聞くと、友人のカメラのフラッシュに驚いたと思ったら、突然、耳元で『殺す』と聞こえたらしい。その場にいた全員が聞いたらしい。

みんな驚いて、とりあえずオレ達を呼んで戻ろうとしたときに、その場所とオレ達の間に犬みたいな動物がいて、近寄って来たらしい。それに驚いて逃げ出したと言っていた。オレ達はそんなの見てないので何とも言えなかった。

友人Aが取りあえず、みんな無事でいるし、さっさと帰ろうと言い、帰ろうとした。その時、カメラを持っていた友人が、まだフィルムが残っているからここで写真を撮ろうと言い出し、全員で記念撮影をした。そして別のグループの人達と別れ、地元に戻った。

地元に戻ると朝方だったので、段々と明るくなり、みんなも眠いので解散して、オレは自宅に戻った。

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