日本人形
〜後編〜

昨日と同じようにコウ一行は観光巡り、、、しかし、、コウとAさんは、昨日寝ていないため、車の中で爆睡。そしてまた宿にもどる、、、流石に昨日のような目には遭いたくないコウとAさんしかし昨日逢った出来事を話すとみんな引いてしまうだろうと、、コウはそれとなく、部屋を移らせてくれるように他の部屋の4人に相談したところ、OKが出た。

そんでまた、昨日のように飯喰って風呂入ってトランプゲームなどを楽しみ、就寝。

夜中の二時・・・・・コウは、、また目を覚ましてしまう、、例によってAさんもコウと同時刻に目を覚ます。

コウ「、、、、部屋かわったのにね、、、」
A「、、きっと昼間車のなかで寝ていたからだよ」
コウ「そうだね、、、」
コウ「部屋変わったから大丈夫!きっとAの言うとおりだよ!今日、昼間寝過ぎたからだね。」

しかし、、、その思いとは裏腹に、昨日、、いや昨日よりも大きい恐怖がコウたちに忍び寄ってきていた、、、、。

キーーーー、、カッチャ、、、、

隣の部屋でドアを開ける音がした、、、コウたちもそれを聞いて少しビックリしたが隣の部屋は、トイレが壊れているため廊下の共用トイレを使わなければならない。きっと、隣の部屋の人がトイレに行くために開けたんだろうと無理矢理に思いこんでいた。でもね、、、聞こえて来ちゃったんだよね、、また、、アノ音、、アノ声が、、

カサッ、、カサッ、、、カサッ、、カサッ、、、カサッ、、カサッ、、、

ねぇ、、、ドコ?ネェ、、、、、どこ??

その音はコウたちが居る部屋の前までもう、、来ている、、しかし、、、ドアには鍵が掛かっている。コウは、鍵が掛かっているから大丈夫、入ってこれないだろう、、、と思ってたらしいんだけどそんなことはお構いなしに、ドアは何の抵抗もなく開く、、

カサッ、、カサッ、、、カサッ、、カサッ、、、

どこ??ねぇ、、どこ??

カサッ、、カサッ、、、カサッ、、カサッ、、、カサッ、、カサッ、、、

コウ「や、、やばい、、、部屋替えたのに、、、」
A「、、、、」

コウたちは昨日と同じように、部屋の隅でその音に聞き耳を立て、こっちに来ないように念じながら、小さくよりそっていた。

カサッ、、カサッ、、、カサッ、、カサッ、、、

ねぇ、、どこ?、どこ??ココ???ねぇ、ココ?

シャーーッ、、、、、

音は隣の居間まで来ている、、、

カサッ、、カサッ、、、カサッ、、カサッ、、、

ねぇ、、どこ?、、ねぇ、、、どこ??ここ?、、、、ここ???

そして、、昨日と同じようにコウたちが居る部屋の前まで音はきていた、、、

コウ「、、、、、、、、、」
A「、、、、、、、」

ねぇ、、、どこ??、、ねぇ、、

シャーーーッ、、、、

そして、コウたちのいる部屋の襖が開く、、、  

ねぇ、、、ここ?、、ここでしょ???  

カサッ、、カサッ、、、カサッ、、カサッ、、、

どこ??、、。、、どこ、、???ここ???ここ???

コウは、昨日の反省点を生かし、黙っていたが無情にも音はどんどんどんどん近づいてくる!!!

カサッ、、カサッ、、、カサッ、、カサッ、、、

ねぇ、、どこ???ねぇ、、、、、

恐怖に耐えかねたコウは

コウ「おいっ、、いいか、、思いっきり走ってこの部屋から出るぞ!!」
A「うん、解った、、、」

そして、コウたちは一目散に、走り出し出口へと走っていった、、、出口に到着し、ドアを開けようとするコウ、、、しかし、、、、、、あかないんだよね、、ドア、、ノブを左に回しても右に回しても押しても引いても、一向に開かないんだよね、、、コウがフト、横に目をやると、トイレがある、、仕方なく、Aさんを引っ張りトイレに入り鍵を閉めるコウ。トイレは狭い、、、コウが便座に座りAさんは、コウの膝の上に手を置く形になった。二人とも体を振るわせ、恐怖に耐える、、、

カサッ、、カサッ、、、カサッ、、カサッ、、、

ねぇ、、どこ??どこにいったの??ねぇ、、、ここ?、、ここ?

シャーーッ、、、カサッ、、カサッ、、、カサッ、、カサッ、、、

ねぇ、、どこ?、、どこ??ここ、、、??ここ、、、??

とうとうトイレの前まで音はやってきた、、、

そして、、

ねぇ、、、ココ???ココだよね??、、、ねぇ、、、、ねぇ、、

コウ「うるせぇ!!!鍵締めてあるんだ!入って来るんじゃねぇ!!」

、、、、、もうはいったよ、、、、、

焦るコウ!

ココ、、ココだよ、、、、ねぇ、、ココ、、、

コウが辺りを見回しても、、その姿はない、、、

ねぇ、、、ココ、、ここだよ、、、、

もしや、、、と思い、Aさんの顔を見ようとコウがのぞき込むと、、、、Aさんの顔は、、日本人形のようになっていた、、、、、。その瞬間!!、、Aさんは手を伸ばし笑いながらコウの首を絞め始めた!!

アハハハハハハハハハハハ・・・

コウは必死に抵抗し、その手を振り払いAさんを突き飛ばした、、、するとAさんは、まるでビデオを巻き戻ししたかのように元の体制にもどり、コウの首を絞め始めた、、。そして、、その日本人形の様な顔をコウの顔に近づけてくる、、

アハハハハハハハ・・・・・・・

これにはコウもたまらず、、失神してしまった。

5分ぐらいしただろうか、、、、。誰かがコウの足を揺さぶっている。Aさんだった、、

A「ねぇ、、どうしたの??ねぇ、、起きてよ、、、ねぇ」

泣きながらコウの足を揺さぶっている。我に返ったコウは、恐る恐るAの顔を見る、、、ほっと、、一安心、、Aの顔は日本人形ではなかった。  

A「あ、、よかった、、気が付いた、、、、、!!!あ、、、、アレ、、、キャァァァ!」

Aさんはトイレの窓を指し、叫んだ!つられるようにコウも、トイレの窓を見るとそこには、、女性の顔がハッキリと写っていた、、、

コウ「う、、うわぁぁぁぁ!!!」

二人はトイレの鍵を開け、ドアを開け部屋のドアを開ける!今回は、、驚くほど素直に開くドア・・・そして、二人は宿のフロントまで行き今起こったことを宿の人に説明する。すると、、、


宿の人「そうですか、、、起こりましたか、、、解りました、、、今日はこの奥の管理人室で過ごして下さい。」

と、、宿の人も、起こった事を否定せずに二人を管理人室に通し、コウとAはこうして恐怖から逃れることが出来たのだが、、、、、

その後、このことを一緒に来ていた他の人にコウが話したところ

「え!?まじ??またまたーー!驚かそうとしてぇ〜俺たちにそんなこと言っても無駄だ」

などと、聞く耳持たない、、、

その日、コウとAさんは特別にその部屋の正反対アーンド、最上階というその部屋からもっとも遠い部屋に泊めさせて貰い、コウの忠告を聞かなかった他の人たちはその夜コウと同じ目にあったのか、目をひんむいて管理人室に飛び込んできたらしい(笑)
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