墓石

みなさんお墓の事はどれくらいご存知ですか?。

お墓は用意しといて家族の名前を書く場合、生きている人間の名前の文字は赤色にされるそうです。お墓自体の色も最近では白や黒だけでなく、他の色でもいいそうです。花柄とか御免こうむりたいもんですね。

では前置きは終わらせお話に入ります。少々長いですお付き合いください。

私は仕事が忙しくお盆にお休みがとれないので、梅雨時に大雨が続く九州の実家に帰りました。そして、実家から結構離れた山の上にある従兄弟の家に遊びに行った時の事です。

田舎でしかも山の上、コンビニも自販機さえもない場所、雨は止んでしまったのだが川も増水し、地盤もゆるゆるになって外にもでれない。しかし、伯父さんは外になにやら道具をこしらえて外に出かけようとしている。

私「どうしたの?、外危ないんじゃない」
伯父「ちょっと上の墓地までな・・・」
私と従兄弟「埋まりにいくのw」
伯父「あほんだら、お前らもついて来い」

どうやら軽い土砂崩れが起こったらしい、山の少し上に墓地があって、その辺で土砂崩れなら、きっと悲惨な状況なんだろうと思いきや、どうやら墓地よりさらに少し上、より山の中心部で土砂崩れが起きたらしい。

従兄弟「それならほっといていいんじゃね、あぶないし」
私「下手したら私ら埋まって新しい墓地ができるしw」
伯父「まあ、そうもいかん、昔の人たちのお墓があるらしいしの」

まあ、これを聞いて土葬されて人たちの骨とか流れ出てきたのかなそれをどうにかしなきゃならんのかな。あと伯父さんは相変わらず優しい人だと思った。

私「骨片付けるの?」
伯父「土饅頭があるところとはまた別のところだよ」
私「(ホッ)ところでオヤツどれくらいまで持っててもいいの」
伯父「かまわんよ、でも骨とかよくないものを見るはめになるかもな」
私「えっ(ツッコミはないんですか)」

かなぁり嫌な感じだったんだが、しぶしぶついていく事に・・・墓地を通り越してさらにご先祖達が眠る場所とはまた別の道なき道を進んだ、

伯父「ああ、やっぱり」

伯父さんが指指した箇所は上から土と一緒に藁でつくった長いゴザみたいのがずるーと落ちてきていた、

伯父「ありゃない、どこだ」
私「なに・・モゴモゴ、探しているのモゴゴ」

カールを貪りながら、懸命にもおじさんを手伝おうとする

伯父「墓石」

カール吹いた

やっぱり墓石元の位置に戻すような体力仕事するのね、山の上からって事は相当しんどいようだ。そんな心配していると

従兄弟「ああっ」
伯父「おお、あったあった、やっぱりなあ」
私「うわぁ、何これ」

見つけた墓石?は木の根元にあった、伯父さんと一緒に傍までよって確認するとその墓石には細いなにやら呪文めいたものが書かれた布と、本来名前がある部分にはえぐられた様な細い穴、しかも墓石事態がコケまみれだったが、はっきり赤色なのがわかる。かなり異様な風体でもはやカールどころではなかった。

伯父「触るなよ、さぁ帰ろう」
私「えっ、確認だけ?」
伯父「触りたいの?」
私と従兄弟「金貰っても嫌です」

このあと、墓地のよこの寺に伯父さんが事情を話していて、待合室みたいな所でテーブルの上に用意されていたお茶菓子を従兄弟と貪りつくそうとしていた時、伯父さんが戻ってきた。

私「帰るの?」
伯父「お前らは今から私と一緒にお払いを受けるんだよ」

どうやらさっきの墓石?らしきものは結構たちの悪いものらしい。まあ、覚悟はしていたけど。で、ここから最悪な事なんだが、お払いしてくれる人が雨で街から戻ってこれないからまた明日ということになって軽くひらひらの紙がついたもので軽く頭をパシパシたたかれるくらいだった。

そして、その夜、蒸し暑い中客間に布団を敷いて寝ている時でした。クーラー付けないで網戸にして風を入れて寝ている中、蚊も耳元を飛び続けたせいで妙に眠れなくて横になって今日あった事を少し思い出していると、耳に当たる風が妙に生暖かくなってきた、しかも一定の間隔で・・・・

私「これは風じゃない、人の吐息だ・・・・・・」

耳元の蚊のウザイ羽音も、人のつぶやき声に変わっていた。

「よくもボソボソボソボソボソな」

当の私はいわゆる金縛りでうごけない、でもどんな奴なのかわかる機会はすぐにやってきた、自分の顔を覗き込むように後ろから密着してきたのだ。

ボロボロの女で顔は、目と目の間、本来鼻のある部分を含むおでこから上唇の所までえぐられたような縦型の穴が開いていたのだ。

私「うっわああああああ」

ああ、そうだ、あの墓石?見たいな奴そのままじゃないか,寝ながらにして悲鳴まであげた自分を伯父さんが起こしてくれました。

伯父「やっぱりいけなかったか」

次の日の夕方、寺のお払いできる人が戻ってきたので、一通りの事情を話してお払いを受ける事に・・・・何故か私だけ。

目の前でお坊さんが御札を書き出したお坊さん、判子のようなものを押した、それを手でコネルようにボソボソなにか呟きながら小さい団子にしてしまった。カプセル薬より一回り大き目のものだ、そして、自分はどうやら酒らしきもので満たされた杯をもたされて・・・

和尚「これをそれで飲みなさい」
私「ハイッ!?」
和尚「はやくッ」

しぶしぶそれを酒で飲み干すと、従兄弟の家に帰された。

その後、伯父さんや従兄弟も仕事があったのでろくに話も出来ず、その後休みが終わったので、アパートに帰りました。

今も何事もなかったように過ごしていますが、疑問がいくつかあります。

墓石?が落ちてきているかどうか確認するなら伯父さんだけで良かったはずなのに、何故自分や従兄弟まで連れて行かれたのか。

どうして、自分だけお払い受ける事になったのか・・・

お払いを受けた後、従兄弟が妙によそよそしくなったのが気になります。

来年は行こうかどうか考えています。
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