愚痴の代償
中学生のとき友達2人、私でお泊り会した。
私ら仲良しグループは、そんときの泊り会メンバーと泊り会に来れなかった子・ユカ(仮名)で構成されてた。ユカはおとなしくてうじうじした子だった。
それはおいといて、泊り会とかでさ、なんか女同士って話し込むと嫌いな奴の話になるじゃん。そのなかで友達の1人が、
『ユカって正直だるくない?』
と愚痴をこぼしはじめた。それにつられるようにさ、もう1人もユカの愚痴をこぼしだした。私もそれを聞いてるうちにユカに対する変なイライラした感情がわいてきた。それから私らはユカはだるい奴、きもい、つか何でいつもうちらとおるわけ?とかずっとユカの悪口を言っていた。
そんときだよ。私の携帯が鳴った。親から。
『ついさっきユカちゃんが…』
事故で死んだ
私が他の子に言うと、はじめは冗談だろって顔してたんやけど、私の泣き顔を見て信じた。気分が悪くなった。つい先程のことを必死で心の中で謝った。それから私らは泣き疲れていつのまにか寝た。
ガンガンガンガガガッ
窓をたたく音が聞こえて私は目が覚めた。
ガンガンガガガガッ
ガガガッ
音がしてはやみ、の繰り返しだった。私はめっちゃ怖くなって2人を起こした。
『はよ起きて!』
でもその子らが起きてもまた音はする。
ガンガンガガッガンガン
もう気が狂いそうで。私はユカだ、と思った。
『ユカ許して!!!』
私はひたすら叫んだと思う。友達も泣き叫んでいた。そしてたたく音がやんだ。
『許してくれた…』
私は勝手にそう思い込んでいた。すると友の机のほうから物音が。
ガガガガガガガ
なにかひっかくような音。もうだめだと思ったそのとき、今思えば気絶したんだと思う。
気付けば朝の8時だった。私らは窓にびっしりついた手形をみて凍り付いた。そして、今度は自分たちの愚かさに気付いて本気でユカに謝った。
でもユカが残したのはそれだけじゃなかった。友の机のうえに、コンパスが突き刺さっており、その横にカクカクした文字で
オ前ラ呪イ殺ス 忘レタ頃ニ気ヲ付ケロ
と書かれていたのです。
葬式にはいけなかった、こわくて。後日、ユカの家にいって仏壇の前でもう一度謝った。それから一応、お祓いにも行った。
忘れようにもわすれられないはなし
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