第四十三話

語り部:水姫
ID:BO2I0YJ50

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『昼間の影』

初めて参加させていただきます。これは、あたしが体験した話です。

5年くらい前です。当時住んでいた3LDKのアパートに家族と一緒に住んで居ました。ちょうどL字の形の構造でした。玄関からすぐが、キッチン兼リビングでした。キッチンの奥で家族みんなで寝て、その隣の部屋は、あたしの部屋として使っていました。部屋の外は、ポーチ(小さい庭)でした。

その日は学校が早く終わり、友達と遊ぶ約束はなく、自分の部屋で、絵を描いていました。

30分くらい経ったくらいでしょうか。ずっと下を向いていたので首が疲れてしまい、ふぅと前を向くと右足が手前で、左足がうっすらと・・・。足首から10センチくらい上から切り取った感じで足だけが、キッチン方面からポーチの方へテクテク歩いていくのを見てしまったのです。

そのとき、

「えっ?なにあれ・・」

と思った瞬間、背筋がゾクゾク〜っとしたのです。

とても怖くなり、母親に電話して

「どうしよう!!変なもの見ちゃった・・」

というと、とりあえず、

「お塩を盛って、線香を立てておとなしくしてなさい。」

とのこと。

お塩を盛って、母親が帰ってくるのを待っていると。母親が帰宅早々、

「なに見たの?」

あたしは、見たまんまを話ました。すると、ママは

「今日は外に出ない方がいいかもねぇ」

といいました。

ところが、そこで妹が帰ってきて、買い物にいこうというので、あたしはついていくことにしました。そして、玄関から出た瞬間、グキッと足をひねってしまったのです。

あまりの痛さに買い物に行くのを中止して、部屋でじっとしいると見る間にその足は、腫れていき次の日病院へ行くことにしました。

診断結果は、全治3ヶ月の骨折。

あれは、「虫の知らせ」だったのかも知れません・・・。

【完】
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