第九十五話
語り部:黒犬 ◆maNL6bv6dg
ID:a1X5y96bO
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弟
俺の友人Kの話。
俺には弟がいたんだ…
超DQN&オカルトマニアのKはある日寂しそうな顔をしてつぶやいた…
俺「過去形かよ…?亡くなったん?」
K「いやチョット違う」
俺「???」
K「中学までずっと一緒にいたんだ。スッゲー仲良くてな。気が弱くて優しいヤツだったよ」
俺「………」
K「ある日弟がスッゲー気分悪そうでさ、母さんに病院連れてように言ったんだよ」
俺「悪い病気だったのか?」
K「いや……いなかったんだよ」
俺「は?病院で迷子?」
K「違う。最初からいなかったんだって……弟なんて…母親に言われたよ」
????
K「それ以来消えちまった、おかしいよな?ずっと一緒にいたんだぜ?でもな……………ずっと一緒にいたのに俺、弟の名前知らなかったんだ。ご飯の時フッといなくなるのは、実はいなかったからって、そんとき気付いたんだ…」
俺はこの時、馬鹿でアフォでDQNなKの涙を初めて見た。
リアル話。
[完]
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