第七十四話

語り部:ももちゅん ◆bxVFazo/xo
ID:IwXU1RsZ0

【074/100】

「階段」

曾祖母が亡くなった時の話です。

私は実家の一階の、階段と神棚のある部屋で寝ていました。父と母はその階段の延長線上にある二階の部屋で寝ていました。

夢の中で、亡くなった曾祖母が私に視線を向けながら階段をのぼって行きました。

ひいおばあちゃんが夢にでてきたよー、と、それを父に伝えました。

すると、父が言いました。

「お父さんの夢にも出てきた。一階から階段を上がってきて、さらに上へ階段をのぼって行った」

と。

私は「夢を見た」と言っただけで、階段のキーワードは伝えていません。実家は二階建てなので、さらに上にいく階段もありません。

曾祖母は天に続く階段をのぼって、あの世へ向かったのだと思います。

[完]
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