第七十二話

語り部:タケオ ◆aEtf23ccVw
ID:gPScDoOOO

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「待ち受け画像」

これは高校の時、友達ぐるみで良く入っていた心霊スポット「○○峠廃トンネル」で実際私が体験した話である。

ある山の中にその心霊スポットはあるのだが、先輩達の話によるとそのトンネルに行くまでには普通17のカーブを通過しなければならない。しかしこれがまだ7つのカーブを過ぎた時なのに廃トンネルにたどり着いてしまう事があるらしい。

そうなると、本当にやばい。霊界の扉が開く、二度と帰れない。などと噂は様々だ。しかし大抵行ったとしても特に変化は無く、トンネルで軽く屯した後帰るのがほとんどだった。

そんなある日、私と他男女含め5人で○○峠にいつものように出掛けた。夜中の1:00外にはうっすら霧が掛かっていた。

タ「今日も何もないぜ多分。」
D男「そうだといいがな。」

車は最初のカーブを通過した。すると突然F男がうわっと驚いた。

何かとみるとそこには一匹の鼬がいた。暗闇で光るその目にF男は驚いたのだろう。

D男「脅かすなよまったく。」

タ「F男はここ来るの始めてだから知らんかもしれんけど、ここは野生動物が多いかんね。良く見るよ。」

そして次のカーブを曲がるとそこには狐がいた。じっとこっちを見ている。

私は思った。何故車が来たのに逃げないんだ?

三つ目、そこには狸がいた。流石に異変を感じた私達だが尚更いかねばならなかった。

D男「次は何がいるかな?猪かな?それとも…」

女子がやめてよねと笑い、D男も笑った。

4つ目鹿がいた。やはりこっちを見ている。

濃い霧の中 車は進みしばらくすると直線が続いた。

私はブレーキを踏んだ。目の前には、廃トンネル。

タ「…なあ…D男。今まで何回カーブ通った?」
D男「………7回だ……」

ついに7回のカーブでたどり着いてしまった…流石に女子も怖がり帰ろうと言い出した。しかしここで帰っては来た意味がない。私はトンネルに入る事にした。

廃トンネルに入っては見たが結果何もなかった。さて帰ろうかとした時、

F男「あれ?なんだこれ?」

と言いF男が携帯電話を眺めている。

F男「いやここ電波あるか見ようとしたら待ち受け画像が変なのに変わってるんだよ。」

どれどれと携帯を見た私は絶句した。それは真昼の廃トンネルを正面から移した画像だった。

F男は今日始めてここに来た。なので廃トンネルの画像を持ってるはずがない。ましてや真昼の画像など……

D男「は、はやく消せや!!」

と震える声で言うD男。

F男「そ、それがおかしいんだ…さっきから消そとしても消せないんだよ…」

私も自分の目を疑った。F男の携帯にある画像フォルダには20/20と表示されてある。なのに一番下にポツンと21番目の画像昼寝の廃トンネルがあるのだ。

私達は怖くなり、直ぐに車に乗り込み廃トンネルを後にした…そしてその翌日F男は死んだ。陸上部だったF男は朝練習の時いきなり倒れ、病院に運ばれたが、既に死んでいたらしい…

それから学校で「廃トンネルの呪い」でF男が死んだと噂が流れた。私は信じたくもなかった。

あの画像がどうなったかわからない。あれ依頼廃トンネルには一度も行っていない…

[完]
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