第六十四話

語り部:ヤマモト ◆A9mDCzGw5I
ID:P/3LCT/+0

【064/100】

自分が高校生の頃の話です。

友達がバイクの中型免許取ったっていうんで、夏休みだし二人で行き先も決めずに、小旅行と洒落込んだんです。とりあえず和歌山方面にバイクを走らせました。

初日は砂浜で雑魚寝です。二日目の夜バイクを走らせてると雨が降ってきました。ちょうど道が行き止まりになった所に神社があったんで、雨宿りにその神社に入ったんです。

自分は

「もう疲れたしここで寝ようや。」

と言ったんですが友達は

「神社なんて怖いし気持ち悪い」

と言って出て行きました。自分はそのまま寝てしまいました。でも、結局夜には友達もやって来て一緒に寝てました。

朝になって目が覚めて驚きました。そこは淡路神社という人形供養の神社だったんです。起きたら回り一面人形ですよ。そこに友達がやって来て

「うわ、めちゃ人形おるやん。お前ようこんな所で寝てたな。」
「いやいやお前も途中から寝てたやん。」
「いやいや俺はずっと外の看板の下におったで。」
「あ、そうですか。

[完]
⇔戻る