第五十九話
語り部:ももちゅん ◆bxVFazo/xo
ID:IwXU1RsZ0
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私の弟の話です。
私や弟の通っていた中学は丘の上にあり、自転車置き場から公道に出るまで長い坂が続きます。その坂は私の卒業前後に出来た新しい道なのですが途中で墓地があり、その道を通る時に墓地を一部移動させたらしいのです。
弟が部活動をおえ、暗くなったその道を自転車で降りていた所何もしていないのに、チリンチリンと自転車のベルが鳴ったそうです。
その時、急に自転車のブレーキが利かなくなったそうで公道まで滑り出て、間一髪自動車に跳ねられそうになったそうです。弟はその後の平坦な道を全速力で漕いで帰ってきた様子で大変息が乱れていました。
「あの時、荷台に女の子が乗った。本当だって!」
弟はその後、別の道から学校に通うようにしたそうです。
[完]
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