第二十五話

語り部:グザイ
ID:pPvte4TWO

【025/100】

私はよく金縛りにあうので、部屋に盛り塩をしているが、気づけば塩が皿から散らばっていることもよくあった。

何日か前、それに気づかずに布団にはいった。すごく静かな夜で、外から車の音もしなく、家の中からも何の音もしない。

ふと嫌な予感が走った。その時にはもう体は動かなく、私の上には何かが乗っていた。腹の中心部で何かが上下に動いている。 見たこともない爺さんだ。体は小さめでガリガリに細く、体には合っていない大きい服を着ていた。顔は暗くなっていてよく見えないが、頭の形は大きく飯櫃(いびつ)だ。腹の中心あたりで動いているので、だんだん息苦しくなってきた。

そこでふっと金縛りから解放された。息は荒く汗もかいていた。

何か音が欲しいと思い、コンポのリモコンに手を伸ばそうをした瞬間、目眩のような感覚に襲われた。起き上がる力もなく、横になったままの状態になった。同じものが私の体に乗っていた。

何度も何度も繰り返し私の上で動く。もうこの状況には諦めるしかなくなっていた。そのまま目を閉じると、目は開いていて、私はリモコンを手に取り、上半身を起こしている状態だった。そのまま歌を大きめにかけ、眠った。

次の朝、布団の感じがザラザラしていることに気がついた。盛っていた塩を見てみると、塩は散らばっていて、布団の中をもう1度、見ると盛り塩らしきものが光っていた。

[完]
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