第二十三話
語り部:はち ◆CigRDiYLSM
ID:eF34P+9aO
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中学生の時のことです。
塾が終わって友達と帰っている途中、叫び声が聞こえてきました。気になって声がする方にいってみると、数人の人だかりができてました。
人だかりの中には警察官が二人と男の人が一人、一台の自動車(たぶん男の人の)がありました。その男の人は道路に仰向けの状態で手足をばたつかせ、
「うあぁぁぁ!ううぅぅぅ!いやだぁぁぁ!いやだぁぁぁ!!」
と叫んでました。目は白目をむいていて、腕にはひっかいたような傷がたくさんありました。
警察官二人が起こそうと腕を引っ張ったりしても、全く動こうとしませんでした。
私と友達は怖くなり、その場を離れました。
離れる時、警察の人が
「薬かなぁ」
と言う声が聞こえました。
私も最初はそう思いました。
でも、男の人の足は車の下から伸びる手に掴まれてました。あの男の人はその手から逃げたくて必死に抵抗していたんだと思います。
その後、あの男の人がどうなったのかはわかりません。
[完]
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