投稿者:猫男

タイトル:赤い女
これは、僕が小学五年生の時の話です。

その日は台風の影響で外は雨が一日中降り続いていました。

その日、僕はジュースを買いに行きたかったのですが、僕はビビりなので50b先の自動販売機にも暗くなると一人で行くのに勇気がいる少年でした。

僕は5歳年下の妹にジュースをおごったげるからと言って、一緒に付いて来てもらいました。

雨がザーザー降る中、僕は妹と傘一つに身体を丸めて入っていました。しばらく歩くと、目の前に『赤い傘に赤いワンピースに赤いハイヒール』全身真っ赤々の女の人が一人でポツンと立っていました。

僕は「なんやこの人?」みたいな感じで無視して自動販売機に行きました。帰り道には、赤い女の人はいませんでした。

何日か経ったある日母親が、

「あそこの○○さんの家のお爺さん亡くなってんて…!」

といわれて、あの赤い女が立っていた場所は、その亡くなったお爺さんの家の前だったので、なんか気持ち悪いなぁっと思いました。

今になって思うのですが、全身赤い女って『口裂け女』ではないのかと思うのです。

雑誌なんかで描かれている口裂け女は、僕が見た赤い女と、瓜二つなのです…。

あの時もし一人でジュースを買いに行っていたら、亡くなっていたのは、お爺さんではなくて自分やったのでは…………って考えると怖くて夜歩けません…。
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