投稿者:ともみん

タイトル:間違い電話
あれは私が確か、幼稚園の頃。

おじいちゃんっ子だった私はその日、明日泊まりに行っていい?という電話をかけるためにおじいちゃん宅に電話をした。

何度もかけていて、間違えるはずのない電話。

プルプルと、いつもならコール音が5回程鳴るが、この日は全くせずにつながった。

「もしもし、おじいちゃん?」

おじいちゃんが電話にすぐ出たことが嬉しくって私はテンションも上がっていた。

しかし、相手は

『もしもし!タロウ?タロウなのね!今、どこなの?何しているの?タロウ?タロウ?』

と、ものすごく切羽詰まった様子なおばちゃん。

私は違うと言っているが、おばちゃんは

『タロウ?タロウなのね?』

とタロウを連呼。私の話は無視。

しかも

『今、どこなの?迎えに行くから待ってなさい!』

おばちゃんの必死さが怖くて、また、おばちゃんが家に来るかと思い泣きながら電話を切った。



あれから電話が何ヵ月か怖くてかけれなかった。
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