投稿者:エスプリ

タイトル:ある山道で
これは私がある友人から聞いた話です。この話はその友人が友人(仮にHとします)から聞いたそうなのですが今から1年ほど前にHが友人たちを誘って京都にある心霊スポットとして有名なある山(名前は覚えていないそうですが京都ではかなり有名な心霊スポットだそう)に車で肝試しに行くことになりHと友人3人の計4人でHの白い普通乗用車でその山に向かったそうです。

その山は普通に舗装された峠道がありその道は環状になっていたためH達はその道を何周かしたそうです。しかし時間は夜中の2時で他に走っている車などはなく外灯もほとんどないので人もいるはずもなく、ましてや期待していたのかどうかは分かりませんが『何か』が起こることもなく、テンションも下がってきたH達はその峠道の途中にあった駐車スペースに車を停めてエンジンをかけたまま他愛もない話しをしていたそうです。

すると突然後部座席の窓を『コツンコツン』と叩く音が聞こえたため皆びっくりしてその窓に注目したそうです。

そこには人の顔がありました。ですがそれは幽霊の類ではなく警察の人でした。皆ほっとしましたが時間が時間だけに警察が来ると色々と面倒だと思ったそうです。

H達は警察官にとりあえず車から降りるよう言われそれに従ったのですがどうも警察官らの様子がおかしかったそうです。その警察官2人はH達にこう言ったそうです。

『先程この峠道沿いに住んでいる住民からボンネットに女の人を乗せた白い乗用車が峠道を走り回っていると通報があって来た』

と。

H達はゾッとしたそうです。その時間帯にはH達以外に車は走っていなかったのでH達は当然女の人をボンネットに乗せて走った記憶などあるはずもなく警察官に適当に話をした後、警察官からすぐに帰るよう促され帰路についたそうです。

しかし帰りがてらH達はあることに気がついたそうです。

その峠道は何周もして道沿いをずっと見て回ったのに民家はどこにも見当たらなかったそうです。

H達はそれ以来その山には近づいていないそうです。私は自分が見たものしか信じない質で又聞きした話なので真偽のほどは分かりませんが話してくれた友人も嘘はつかない人間なので信じたいと思います。
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