投稿者:※名前未記入

タイトル:帰り道で
他校の友達から聞いた話。その友達(仮にAとしとくけど)が部活帰りに体験したこと。

そいつの学校は定時制があるから部活がある生徒も5時には出なきゃいけないらしいんだけど、その出来事があった時は冬だったから5時でも十分暗かったのね。

Aは家が割と近かったから歩いて通学してたらしいんだけど、途中に公園てかちょっとした広場的なのがあって、あんまりでかくないし、アスレチックみたいな物もないから子供が遊ぶって感じでもなくて基本的にいつも誰もいなかったらしいんだけど、まあ冬の暗い時はなおさらだよね。

その広場の前を通った時、Aは財布が落ちてるのを見つけたらしいんだ。まあとりあえず拾うよね。で、中見てみたら4万近く入ってたらしいんだ。 交番に届けなきゃとはおもうんだけど、実際4万近く見ちゃったら良心も鈍っちゃったわけで…。Aはそのままかばんに入れて持ち帰ったらしいんだ。

次の日も部活で、5時過ぎにまた同じ道を通って、昨日の広場に近づいた時、その広場の前に女の人がいたのに気づいたの。薄暗い中に不気味な感じの白い肌に長い髪。見るとかがみながら探し物してる様子で、困った顔してうろうろしてたんだって。

Aはドキっとした。その女はきっと財布を探してるんだろうなって察したから。

Aはその女に自然に

「どうかしました?」

とか聞いたらしいんだ。(普通聞かねえだろ…俺ならムリ)そしたら女は

「財布を探しているんです…」

って案の定そうだったのね。Aは一緒に探すふりして

「ないみたいですよー」

なんて言って。女はもう探すのをやめて、立ってAをじっと見てたんだって。Aが

「やっぱりないみたいですよ」

といって顔を上げると、女は

「あの、私財布を拾った人を知っているんですけど。」
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