投稿者:パスタ

タイトル:テケテケの事件
テケテケの話の由来について読ませて頂きました!とても怖かったです…!あたしも違うバージョンの話を聞いたので、書かせて頂きます…。

そこは全国でも有名な大雪の降る県で、その冬は特に異常な降雪量が続いていたといいます。駅では大掛かりな除雪作業や電車の遅れの対応などに追われ、忙しい日が続いていました。

それはいつもより一段と多く雪の降る、寒い夕方でした。冬は日が短い上に朝からの雪空だったので、駅のホームは真っ暗。

当番の駅員が二人(A、Bとさせて頂きます)、人気の無いホームを見回っていました。時間が経つにつれ雪はますます降ってきて、寒さも厳しくなってきます。それに足元も凍って滑りやすく、二人は早く仕事を切り上げようと急いでいました。

その時、二人は、どこかから呻くような声を聞いたそうです。吹き付ける風のせいかと思いましたが、それは微かに、助けて、と聞こえました。

二人は急いで辺りを捜し、そして見つけました。雪の降る線路上に転がる、血まみれの女性を。二人は息を飲みました。女性の体はきれいに上半身と下半身に切断され、それぞれ別々の場所に吹き飛んでいました。制服を着ているところを見ると、彼女が女子高生だということがわかりました。明らかに人身事故です。

『なんてこった…』

長い間ここに勤務しているAさんは、こういった現場には何度か立ち会っていました。彼はまず警察に連絡しようと、Bさんを連れて引き返そうとしました。その時です。

『助けて…お願い…』

二人は驚いて振り向きました。

なんと、彼女は生きていたのです。この激しい吹雪と氷点下を超える気温が、彼女の血管を凍らせ、出血を生きていられる程度に抑えたのでした。それに加え、あまりの寒さに神経が麻痺して彼女は痛みを感じることもなく、見つかるまでずっと、暗い線路に転がっていたのです。

二人の駅員は言葉もなく彼女を見つめていました。彼女は二人の方に上半身だけで這い寄ろうとしましたが、それを最後にぴくりとも動かなくなりました。二人がはっとして駆け寄りましたが、もう遅く、彼女は息絶えていました。

Aさんは警察に連絡するため、Bさんをその場に残して走りました。駅員室につき、警察に電話をしてすぐにBさんのところへ引き返します。

ところが戻ってみると、Bさんの姿がどこにもありません。そして、線路上にあったはずの女子高生の遺体も。Bさんは必死でBさんと女子高生の遺体を探し回りました。 線路に降りたとき、Aさんは『それ』を見つけて悲鳴をあげました。

Bさんはいました。線路のはじに恐ろしい形相で顔を歪ませ、死んでいたのです。その足には、死んだはずのあの女子高生の上半身が、しっかりとしがみついていました。

これは何年か前にある北国で起きた事件です。昔の新聞を調べると、この事件の記事が載っているそうです。
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