投稿者:すイか
タイトル:不思議短編
私の母方の実家では、不可思議な現象がよく起こります。そんな家に泊まった私が、実際に体験したお話を
西日
お盆の真っ只中。泊まったときには、いつもあてがわれている、二階の部屋で寝ていたときのことです。日光を眼にうけた眩しさで、目が覚めました。時間をみれば、午前四時。日の出早いなぁ…などと思いながら、カーテンを閉めて二度寝しました。
閉めきった部屋の上昇した温度に耐えられず、起きだしたのが正午のことです。台所で昼食の用意をしていた母に、昼まで寝ていたことについて小言を言われた私は、冗談交じりに、今朝、日の出で目を覚ましたことを伝えました。
「四時には起きてたんだって」
という私に、母は一言
「アンタ東西南北くらいわかるやろ…あの部屋の窓、西にしかないよ?」
写真
私にあてがわれる部屋の壁には、公園で座っている祖父の写真が飾られています。(ちなみに、祖父は今も健在です)
ある日の夜中。ふと目を覚ました私は、何気なく、祖父の写真に目をやりました。
!!?
瞬間、膝に据えられていた祖父の右手が動き、自分の足首を掻くような仕草をしたのです。
ですが、あまりにもはっきりと見えすぎたため、
ああ…見間違いかなぁ?
と思い、二度寝しました。
そして、いつものように正午少し前に起きだし、母の小言を聞き流しつつ、
「そういえば、写真の手が動いたよー。ついに心霊体験? お爺ちゃんに教えたほうが良いかなぁ?」
と、話題をかえようとした私に、一言。
「アンタ、コンタクト入れてないのによく写真みれたね。そんなに近づいて見たの?」
…………そうでした。私は極度の近眼。おまけに乱視入りで、視力検査の最上段も見えないほどです。
オチも何もない話ですが、私が体験したのはこれだけです。しかし、母や姉は、更に不可思議で恐ろしい体験をしていると言います。
それらは、機会があれば、また…
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