投稿者:山ブドウ

タイトル:テケテケの元ネタ
体験談ではないのですが、スレの方にテケテケの話題があったので…その元ネタになったであろう古い話をちょっと。(当時、僕は実話だと聞きました。)

今から20年以上前、時代はまだ昭和の頃、東北のある田舎町に一人の女子中学生がいました。その子は陸上部員でとても足が速く、将来はオリンピック選手も夢じゃないと地元の期待も相当なもので、実際彼女自身もそれが唯一の自慢でした。

ところが冬になると深い雪が運動場を覆い尽してしまう…全国のライバル達に負けないためにも練習を欠かす事は出来ない、かと言ってこんな田舎に室内練習場などある訳もない…考えた彼女は線路脇の一本道をロードワークの場所に選びました。普通の道では側溝などが雪に埋もれていたりして危険だからです。それに夕方になると必ず通るラッセル車(除雪車)は時速2、30キロで走るので練習相手のいなかった彼女の絶好の競争相手になりました。ラッセル車の運転手さんも毎日の彼女との競争を楽しみにしてました。

…その日も彼女はラッセル車が来るのを待って並んだところでよーいドン!!

ところがその日はいつもよりすこぶる足の調子が良く、あっという間にラッセル車を引離してしまった彼女は運転手さんを驚かしてやろうとイタズラ心を出し、ラッセル車の前を横切ろうとしたのです!…その瞬間、凍った線路に足を滑らせて横転。そのままラッセル車の下敷きに…。

あわててブレーキをかけ、青ざめた顔で降りて来た運転手が見たのはあまりに凄惨な光景。赤く染まった雪の中で上半身だけでのたうち回る彼女の姿…。

普通なら外傷性ショックか出血多量で即死する所だが、日頃鍛えていた彼女は気絶もせず、氷点下の気温が出血を遅らせるためすぐに死ぬことも出来ずに

「…あし…い‥や、あたしの…足…」

泣きながら実に10分以上も砕けて雪と一緒に撒き散らされた自分の足を探して這いずり回ったそうです。

運転手さんはただ震えながら力尽きて行く彼女を見ているだけしか出来ず、雪の上には這いずり回った赤い跡と肉片が点々と…。

その後、夕暮れ時にジャージ姿で下校していると突然足首を掴まれ、足元を見ると上半身だけの女の子がいて、

「あたしの足…」

と言うのだそうです。

「ちがうよ。」

と答えると悲しそうな顔をしてすぅーっと消えて行くんだそうな…。

その学校では未だにスカートの下にジャージをはいての登下校は校則で禁止されているらしい…。

長くてゴメンでした。
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