投稿者:ひろし
タイトル:つ〇ば山の白いババア
この話は僕とA(彼女)が山に夜景を見に行ったことです。
その日僕はAと一緒にその山を車で登っていました。特に変わったこともなく僕が運転していました。
頂上のガマ洞窟がある駐車場につき、右に行くと旅館の駐車場みたいな所があるからそこに車を止めて外に出ました。外は雲一つなく風も吹いてなかったのでいつもより夜景がキレイに見えました。
少しおしゃべりをしてそろそろ帰ろうかという雰囲気になったので車で下山していました。
下山してしばらく走ると、なぜか無意識に右を向きました。Aも右を向きました(同時に吸い付けられるように)
空から白いものがジグザグにゆっくりと降ってきました。(当然車は走っています)僕とAはそれを見ていました。
Aは
『なにあれ??』
僕は
『わかんない』
と答えました。
だけど考えました。
最初はコンビニの袋かと思ったんです。だけど頂上じゃ風もなかったんで空から降ってくることなんかありえないって思ったんです。だけどやっぱり違いました!それはだんだんと人の形に変わっていきました!
僕とAは無言です。
ただそれを見ていました。『それ』は四つんばいで右側(反対斜線)を同じ方向、同じスピードで追い掛けてきました!
ただ道路を四つんばいで走っているだけぢゃありませんでした。地面を引っ掻くように・・・・例えるなら井戸から、はい上がってくるような貞子のような感じでした。
はっきりと言えることは二人同時に見ているということです。
そしてわかったんです。今の状況!
首が動かない・・・
下山している最中蛇のような道を右側を向きながら走っていることになりそれは【死】を意味します。
Aが
『キャーっ』
と大声で叫んだの耳に入り、その時でした!!
『それ』もっと車に近づいて来ました!幅寄せするみたいに!
そしてそれにびびった僕はアクセルを踏みました!
すると『それ』はいなくなりました。
我に返り前を見るとガードレールが目の前に迫っています。僕は歯を食い縛り、死を覚悟しながら思い切りブレーキを踏み車はガードレールにふれるくらいで止まりました!!
僕が呆然としていると、Aが
『来てる!早く!!』
と叫び僕は急いでハンドルを切り返し下山しました。帰りに赤い大きな鳥居に、『それ』がいたのを覚えています!!その時は追い掛けてきませんでした。
帰りに国道125号を走っているときAは泣き崩れていました。僕はただなぐさめることしかできません。
その後はなにごともなく暮らしています。
だけど『それ』確実に存在することだけは事実です。白いおばさんみたいな感じでした。
でも今思うとあの時アクセルではなくブレーキを踏んで止まって『それ』に追い付かれていたら‥‥‥死んでたろうな
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