投稿者:るな

タイトル:三途の川
これは私が生まれる5年ほど前の話(私の年齢から考えて、今から22年前ぐらい)です。



私のおばあちゃんは、私が生まれる3年前に亡くなったそうですが、その2年前に心停止状態から奇跡的に生き返った事があるそうです。

母の話によると、おばあちゃんは末期ガンだったそうです。当時は今ほど医療が進んでいなかったので、痛みに耐えながら死んでいくしかなかったそうです。

ある日、そんなおばあちゃんの闘病生活に終わりがきました。危篤状態に陥り、そのまま心臓が停止しました。

母達が見守る中で、お医者さんは「ご臨終です」と小さく告げ、時間を見ようとしました。

その時です。

心電図が再び動き出し、おばあちゃんは目を開けて起きあがったそうです。

驚く周りの人々を尻目におばあちゃんはこう言ったそうです。

「川の向こうに死んだ母親(私のひいおばあちゃん)がいて手を振っていたんよ。行こうとしたけど娘たち(母とその姉妹)が呼んでいたから渡らなかった。それが正解だったみたいだよ。あんたらも気をつけぃ」

そんな強いおばあちゃんも、その後急に亡くなってしまったそうです。しかし、三途の川をその目で確認して、その事実を告げたことは、未だに親族の間でも語り継がれています。



余談ですが、おばあちゃんが亡くなって3年後に私は生まれました。私には生まれつき、毛布の端っこを指でいじってないと落ち着かないという癖があり、未だに残っています(よく無意識にやっていて、友人に「可愛いw」とかからかわれています。)

が、どうやらこの癖はおばあちゃんもあったようで、母は「あんたはおばあちゃんの生まれ変わりなのかもねぇ」と言っています。

ということは私も三途の川を見ることができるのでしょうか……(笑)
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