投稿者：ともぞ
タイトル:孫想い
初めての投稿なので、伝わりにくい所もあると思いますが、聞いてください。
高校２年の夏休み、幼稚園から仲の良かった「D､K､H､Y」と計５人でＨ宅に集まる事になりました。
別々の高校に行き、俺にいたっては引っ越しをしていたので、みんなで集まるのは中学以来、なので酒を大量に買い込み朝まで語り明かす事になりました。
久々のＨ宅。Ｈ宅には俺らの中で有名な名物じいちゃんがいました。
じいちゃんは孫と悪戯が大好きで、夏場に遊びに行きＨを玄関で待っていると、必ずと言って良いほど、庭の蛇口をひねり水を浴びせてきました。俺らの中ではＨの家に行く時は必ず替えの服を持っていく程でした(笑) でもみんなじいちゃんの
『気持ちよかったじゃろー？』
と言いながら見せる子供っぽい笑顔が大好きだったし、大好きな孫の友達という事で良くしてもらっていたので、怒る奴は誰もいませんでした。
そんなじいちゃんにも久々に会えるわぁーと喜んだものの、その日は俺だけバイトを休めず、Ｈ宅に着いたのは９時過ぎ。早寝早起きのじいちゃんならもー寝ている時間だったので、今日会うのは無理だな。と思いながらＨの部屋に入るとすでに出来上がってるバカ４人。
朝まで語り明かすと言ったものの、まだまだ子供だった俺達は酔いが回り酔いつぶれ寝てしまいました。
ふと、ｵｼｯｺがしたくなり目が覚めた俺はトイレに行こうと起き上がり、階段を降りました。
１階に着き、角を曲がろうとすると誰かとぶつかりそうになりました。それはあれから全く変わってないじいちゃんでした。俺はｵｼｯｺも忘れ、じいちゃんと話しました。
俺『あっ、今晩は。夜分、遅くにすみません！起こしてしまいましたか？』
爺『大丈夫だよ！久しぶりだな元気だったか？』
俺『はい！おかげさまで。じいちゃんも元気そーでなによりです』
爺『ハハッ、そー見えるか？まぁ、そんな事よりＨとこれからも仲良くしてあげてくれな。アイツ高校に入ってから、元気が無くてな。もっと遊びに来てやってくれ！アイツがあんなんじゃぁ死んでも死にきれんわ…』
俺『もちろんですよ！相変わらず、孫が大好きなんですね！ってゆーか縁起でもない事言わないでくださいよ(笑)』
爺『すまんな。ん？お前便所は大丈夫なのか？』
俺『あっ！！失礼します！』
こんな感じの会話をして俺はトイレに駆け込みました。さっきの会話、俺大人だったわぁーと悦に入りながら部屋に戻り就寝。
朝になって目覚めるとみんな既に起きていたので、早速昨日の話をしました。
俺『おはよーお前ら早いな。つか昨日の深夜、Ｈのじいちゃんに会ったぜ！変わんねぇーのな(笑)』
DKY『はぁ？何、寝呆けてんだよ(笑) いるわけねぇーじゃん』
俺『いるわけねぇーってなんだよ(笑) 出掛けてたんなら、昨日の夜にでも帰ってきたんだべ？』
DKY『……マジで言ってんの？』
俺『えぇ、本気ですとも！えっ？何？？』
次の瞬間、今まで黙っていたＨが飛び掛かって言いました。
Ｈ『お前、マジふざけんなよ？俺がどんだけじいちゃん好きだったか知ってんだろ？殺すぞ』
俺『えっ、えぇー(笑) いや、だって話したって！内容も覚えてるって！！』
そこで俺は昨日、じいちゃんと話した内容をみんなに話しました。
するとＨが泣き出しました。意味がわからない俺はどん引きでしたが、他の奴らも悲しそうにしてたので、更に意味がわからず (ﾟДﾟ;) こんな顔をしていた所一人が言いました。
『そっか！お前は引っ越したから知らないんだよな。じいちゃん、１年前に死んでんだよ』
それを聞いた俺はショックと昨日のなんだよ？夢か？？という思いで言葉につまりました。
その後、Ｈに悪いけど帰ってくれるか？と言われておとなしく帰りました。帰る途中Ｄの家に寄ったのですが、『最悪だな』
『いくらなんでもあの嘘は無いわ』
『本当はじいちゃん死んだの知ってたんだろ？』
と罵倒＆説教をくらいました。最後まで友人達は信じてくれませんでしたよ。たぶん今でも(泣)
おかげで俺も自分の体験に自信が無くなり、変な話をして悪かったと謝ろうと思い、Ｈに電話しよーとした所、Ｈから電話がありました。
Ｈ『今日の話なんだけどさ、お前の嘘でも夢でもじいちゃんの言葉だったって信じるわ！俺さ、高校で思うように友達出来なくてさ！ずっと１人なんだわ。お前らといた頃が楽しすぎて、今がすげぇ辛くて……。じいちゃんの前じゃぁ明るくしてたつもりなんだけどな！バレてたみたいだな(笑) 死んでも死にきれん。そー言ってたんだろ？俺、頑張るわ！じいちゃんがちゃんと成仏できるように。じいちゃんにもー心配かけないように。ありがとな！それと、ごめんな。殺すとかさ……これからも仲良くしてくれや！』
俺『バカか(笑) 当たり前だろーが！つか殺すって聞き流してたけど本気だったんですか……？(笑) まぁ、また今度遊びに行くわ！せっかく成仏したじいちゃんに化けてでられるのも、嫌だしな(笑)』
といった感じの話をし、最後にくだらない話をして電話を切りました。
高校卒業後は就職のため、地元を離れた俺は全くＨには会っていませんが、会わなくても、連絡を取らなくても、たぶんＨはずっと友達です。
長文、駄文申し訳ございませんでした。最後まで付き合っていただきありがとうございましたm(__)m
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