俺は霊感ほぼ0だと思うんだけど時々、怖い目に合う。これは一昨年、大学の仲間ととあるキャンプ場の近くの川に釣りやバーベキューをしに行った時の話。もう年がたったから、別に人に語ってもいい気がしてきたからな。

前述の通り一昨年の6月、とあるキャンプ場の近くの川に行ったんだ。まあ、6月だってのに暑くて、明日は学校サボって川に行こうぜって事になった。手当たり次第に友達をさそったものの、結局6人しか集まらなかった。みんな、サークルだの何だので忙しかったらしい。

で、俺が親に車借りて友達の運転でその川に行ったんだけど、夏休みでもないのに、2.3組の親子連れがいた。誤解されるとアレだから言っておくが、小学校の行事の代休だったって聞いた。

午前中は川で遊んだ。釣りもしたが、結局ため池でどっかから持ってきてリリースされたブラックバスしか釣れなかった。ブラックバスを喰うかって話もでたが、女性陣に猛反対され俺だけ車でスーパーに買い出しに行って、材料を買ってきてバーベキューをした。

バーベキューの片づけを終わらせ、東屋の屋根の下で一息ついて友達を眺めてたら、いつの間にか俺は寝てしまったらしかった。

気が付くと夕暮れだった、が、すぐに夢かと思った。誰の声も聞こえず、友達はみんな何処かに行ってしまったらしいと思ったし体がとてもダルかった、ゆっくりと体を起こすと、キャンプ場だった場所は笹に覆われていた。

川の向こう岸は特に変わりなかった、土の露出した岸、その上の森。でも川は異常だった、水が流れてなかった。大小の石が散乱した河原のような光景だった。

俺は友達を探したが、みあたらなかった。代わりに、家族連れのどれかの子供が一人だけ川があった場所にいた。あの子もこの景色を見てパニックになっているんだな、と冷静に思った。

声をかけよう、なだめてあげようと思って近づくとその子の周りの景色が少し歪んだ。俺は目を凝らした、見えないものを見ようとするくらいに。

原因は、お前らのお察しの通り霊らしかった。凝視する内に、だんだん色も分かった。白かった、で、最初は煙ぽかったんだけど、だんだん色が濃くなる内に肌の白いぶよぶよした人が、何人もでその子の周りを取り囲んでて、それで子供がパニックになってるって分かった。

と、同時に目口鼻が分かって、そいつ等の声も聞こえ始めた。多分、悲しくなる、悲痛な叫びだったと思う。涙腺が熱くなって、吐き気がした、立ってられなかった。

いよいよ倒れるかって時に、そいつ等が子供に襲いかかった。途端に、子供は暴れ始めた、でも、もみくちゃにされてた。俺は凄い怒りを覚えた、今すぐ奴等を頃してやりたい。皆頃しにしてやる、跡形も無く消し去ってやる、と思った。でも、俺はにそんな力ないんだよね。

そいつ等に向かって馬鹿みたいに走ってもう何百人と蠢いて子供をもみくちゃにしてるそいつ等の群に飛び込んだ。

とたんに夢から醒めた、俺は川に突っ込んでいた。後ろの離れたところに、蒼白な顔をして立ち尽くす友達4人と家族連れに、必死の顔で携帯をかけてる1人。俺のちょっと後ろの川岸でへたりこんで真っ青になってる男、そして溺れてる子供が見えた。

俺は構わず突き進んだ、口からは普段なら考えつかないような口汚い呪いの言葉が漏れていた。子供の近くまで突き進んだ、そしたら、水面下に白いぶよぶよした手が無数に見えた。子供を引き込もうとしていたと思う。

俺はその白い手を蹴ったり殴ったり、可能な限りの攻撃を加えて、溺れている子供(少年だった)の肩を引いた。が、その白い手はいっそう強く少年を引き、俺の足にもまとわりついてきた。

俺は、電話している友達に向かって真っ赤な顔で

「塩だ!塩をよこせ!!」

と叫んだ。

友達の行動は迅速だった、ビニール袋から袋にはいったままの大量の調理塩を出し、袋ごと投げた。俺はそれをひっつかむと、袋ごと水面にたたきつけて水中にぶちまえた。

すっと白い手が退いた、俺は必死になって、対岸まで少年を引いて泳いだ。そして土の上に少年を押し上げた、俺の足に手が触れた。今まで以上に引かれた、必死に岸に手を伸ばして雑草を掴んで這い上がった。

で、終わりだな。

俺はその場で意識を失って気付いたら病院のベッドの上。友達が呼んだ救急車に運ばれたらしい。 足の骨が折れてたってんでしばらくは病院生活だった。

見舞いにきた友達の言うに

「お前が凄い顔してブツブツ言いながら川に入って、あの子の周りで暴れてた時は、お前があの子をひきずり込もうとしてるみたいだった」

と言ってた。

不思議な河原を見たのは俺だけだったが、みんな金縛りとか吐き気とかの症状が出たんだと。

あれが何だったかは今も分からない。水難者の霊かもしれない。

本当、駄文長文でよく分からない話だが水遊びする時は注意して欲しいな。
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