コラーおばさん

これは私が小学生の時体験した話です

私が小学生の頃、近所の廃屋にコラーおばさんなる幽霊がでると噂がありました。その幽霊とは、廃屋の中に乳母車が置いてあり、その乳母車に乗っている人形を取ると物凄い形相のおばさんが

「こらー!!!!!!」

と叫びながら追い掛けてくるらしいのです。また、その廃屋にある電話は地獄に繋がっていて、夜中にベルがなりその受話器を取ると死んでしまうという噂が流れていました。それを聞いた僕らはみんなで探検に行こうという事になり友人三人で行く事になりました。

廃屋の近くに集合した僕らは、さっそく廃屋に侵入し、中を探検してみました。中は思ったよりも綺麗でしたがギシギシと床がきしみ、みんなで注意しながら奥へと進んでいきました。そして寝室らしき部屋に入ると、そこには確かに乳母車があり、その中には赤ん坊の人形が乗っていました。私たちはぎょっとして触ろうとしませんでしたが、友人の一人がその人形を取りだし、いきなり壁になげつけ人形を壊してしまったのです。しかし何も起きず、とりあえず帰る事になりました。

廃屋から出ようと廊下を歩いていた時です。後ろから乳母車の音とギシギシと言う歩く音が聞えそして

「コラー」

と言う叫び声が聞こえました。私は必死に逃げ、玄関から出ようとした時、友人の一人が転んでしまいました。私は友人の事など忘れ無我夢中で走り続け、なんとか廃屋を脱出する事に成功しました。しかし転んだ友人の姿は見当たりません。あたりを探していると廃屋からこらーおばさんが乳母車を押してすごい勢いでこっちに向かってきたのです。コラーおばさんの乳母車を見ると体が不自然に折れ曲がり、血まみれの友人が無理矢理小さい乳母車に押し込まれていました。私達はそれを見てさらに恐怖し必死で家まで走り続けました。なんとか家にたどりつく事ができました。

次の日学校に行くとクラスではちょっとした騒ぎになっていました。逃げ送れた友人は全身骨折していて精神を病んでしまい。二度と学校にこなくなってしまいました。

それから何日かすぎたある日、もう一人の友人が私にある悩みを打ち明けてきました。友人は静かに喋り出しました。 「最近ずっと俺の家に電話がかかってきて、赤ちゃんを返せって言うんだよ。」

私はそれを聞いて恐怖しました。そして悩んだ挙げ句、俺達で廃屋に行き謝りに行くと言う事になりました。それから放課後、俺達は廃屋にいき、乳母車があった部屋にいきました。そして人形を元に戻し、謝って帰ろうとした時

「じりりりりりりりり!」

電話のベルがけたたましくなり響いたのです。私は驚き帰ろうとしましたが、友人はすいよせられる受話器をとり、その声を聞いてしまったのです!受話器を取った友人は何秒か聞き行った後に、へたりこみ、急に大声で笑いだしたのです。私はやばいと思い友人を起こしまた玄関から抜け出しました。そして抜け出したときふと廃屋をみると血まみれの友人の姿が一瞬見えました。それから友人はどこかへ逃げるように転校していきました。
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