無料(ただ)の人
眠れないので学生時代のお話をひとつ
引っ越して間もない大学の先輩から深夜に自分に電話がかかってきた、酔っ払っているのか突然でかい声で喚いてきた。
「よう×××(私の名前)、俺は今から童貞を捨ててやるぞ、@しれrxdfdふぇ・・・」
なんのこっちゃと思っていたが、どうやら引越し先の郵便物の中に小さいエロい紙が入っていたらしく、それ使って一皮むけて野郎と言っているらしい・・・・・
落ち着けと言ってみたが、どうやらもう頼んだらしい
先輩「あのな×××、お前もまざって3Pしねぇwwwwwwwwwwww」
し ね
先輩「電話かけたらさぁー、この部屋の方だったら特別サービスが出来るっていうからさー」
先輩「んじゃ、無料(ただ)の人お願いしマースww」
先輩「っつたらさぁw、いいですよーだってwwwww」
先輩「時間がかかるからって暇で電話かけたわけよーwww」
おまえ騙されてるよ、絶対
あと し ね
私「先輩おかしいですよ、それ、断った方がいいんじゃないですか?」
先輩の話を一通り聞いての感想は、やっぱり怪しすぎるなんでその部屋だとサービス受けれるんだよ。しかも無料って・・・・
個人的には痛い目に会ったほうがイインジャネというのもあって適当に流して先輩からの電話を切りました。
1時間ぐらいたって、また電話があり、眠い目をこすってでればまた先輩、いい加減にしろと思ったけど様子がおかしい、
先輩「あのさあ、さっき電話したじゃん。落ち着いて考えてみたらおかしいんだよね」
どうやらすっかり酔いが覚めているらしく、以前とは違いあせった感じの言い方をしていた。
先輩「断わりの電話を入れたのだけど、使われてないみたいな事いってくるんだよ。」
先輩「り リダイヤルしたんだけどな、ほんと、ま・・」
・・・・ピンボーン・・・・
携帯からかすかにインターホンの音が聞こえる、どうやらご到着らしい。先輩は携帯から離れたらしく、声が遠くからかすかに聞こえてくる。
先輩「・・あのすいません戻ってくれませんか?」
先輩「・・・いやちょっと困ります。何やってるんですか!!」
先輩「えええ、何、何これえええ!!!!!」
また携帯の元へ戻ってきたらしく声が大きく鮮明に聞こえてくる。
先輩がかなりあせった声で語りかけてくる。
先輩「頼む今すぐ来てくれ、助けてくれ」
私「どおしたんですか?」
先輩「外の奴、郵便入れるところから手を突っ込んで鍵開けようとしているんだよ」
先輩「ありえねえぇよ、手が変なんだよ、長いから鍵まで届きそうなんだよ」
あ り え ま せ ん
まだ酔っ払ってんのかコイツ、眠いんですがね。
私「じゃあそっち行きますよ。少しまっ・・」
先輩「まじ頼む、ほんとうにはやく頼むうううう・・・・」
ギ キ イ イ イ イィ イイイイイイイ
この会話をさえぎるほどの音が玄関の開く音だとなんとなくわかる。
先輩「うわ、きたいそじょふぁjrr4r4@れdd」
ブツッ
電話がきれた。
さすがに何かよろしくない事が起こっていると理解したので先輩の家に急ぐ。
車で約45分ほどのところで先輩の家につく。三階にある部屋までエレベータを使わずに階段を駆け上がる。
部屋の前まで来るとドアが半開きになっている。部屋からの空気が外に流れ出ているのか、クーラーで冷やされた空気が頬にあたる。
私「・・・センパーイ・・・・」
呼んでも返事なし、部屋にあがりこみ奥の部屋に進んだ。
どうやら部屋は豆電球の状態でほんのりオレンジ色で暗かった。そして、部屋のべっどの上に三角形のタオルケットの山が一つ出来上がっていた。
私「先輩?」
ぼそぼそ・・・ぼそぼそぼそぼそぼそぼそぼそ・・・ぼそ
なにやらそのタオルケットをかぶったなにかが小さく喋っているらしくぼそぼそ声が聞こえる。
「・・ェンジ、頼むからチェンジ・・・本当にチェンジしてくれええええぇ」
私「へ?」
タオルケットかぶった何かを軽く叩く
先輩「ぎゃあああ、チェンジ、チェェェエエエエエエエエンジ」
とりあえず、こわくともなんともなくなっていたので、傍にあった元氷、今水の入った桶?を手に取り、顔面におもいっきりぶちまけた。
・・・・・・・
落ち着いた先輩から話を聞くと、3m近いミイラにしか見えない女が侵入してきたらしく、何より腕があり得ないほどながかったらしい。
そこで怖くなった先輩はタオルケットをかぶって
「チェンジ」
と唱えつづけたらしい。
普通は念仏じゃね?
そして、何事もおきないまま私が到着したらしい。
一応「チェンジ」でおっぱらってやったので変わりがこられても困るので、他の友人の家に避難をしました。
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