軽んじる可からず

そのあと、何事もなく数日が過ぎ、一週間経たないぐらいに、友人から連絡があり、

「すごい心霊写真が撮れた」

と連絡があった。けどオレは、仕事が忙しかったのでその後友人達と会うことができなかった。

そんな出来事も忘れていて、それから1週間ぐらい経った時、友人から連絡があり、近いうちにみんなで合いたい、と言われたので、都合を付けてみんなで合うことになった。

数日後、肝試しに行ったメンバー全員+話を聞いた別の友人達が集まった。結構な人数になったので、昼間ということもあり、近所の公園にみんなであつまった。

現像をした友人(カメラを持っていた)が説明をしだした。

友人曰く、あのあと直ぐに現像に出した。受取りに行き、カメラ屋でパッと確認したが、それっぽいは写っていなかったので、そのまま受取り自宅に戻った。その後、みんなに連絡したが、誰も写真を見にこなかったらしい。

数日経って、Bと合い写真の話をして2人で写真を再確認したら、2枚の心霊写真に気が付いたらしい。そのうち1枚は誰が見てもヤバイと思うぐらいの写真だったと。ネガがあるので、焼き増しに行ったが、同じようには現像できなかった。最初に現像したカメラ屋だったので、店長みたいな人に、話をして写真を見せたらビビってたらしい。

よく、心霊写真はお寺で供養したほうが良いと聞くが、実際どうしたらいいのかわからないので悩んだらしい。どう調べたらよいのか、誰に聞いたらいいのか、わからずにいて、オレを含め他の友人に連絡して相談しようとしたが、誰も連絡がつかなかったらしい。

持っているのも気味が悪いく、怖かったが捨てる訳にもいかないので、箱に入れて保管したらしい。

数日経って、現像したカメラ屋から連絡があり、お寺に電話して相談したほうが良いと聞かされ、電話番号を聞き、電話をしたらしい。電話で住職?に写真について詳しく説明をした。写真の内容について話をして、写真を撮った場所を説明したら、突然口調が変わり、

「急いでお持ちください。」

と一言。

「早いほうがいいですか?」

と訪ねると、

「今直ぐにでも、来たほう良いです。」

といわれ、急いでお寺に向かい、会って説明をした。

すると、写真をみて、

「ここに写っている全員をお寺に連れてきなさい。」

と言われたらしい。

しかし、この中に、連絡が取れない人(別のグループの人)がいると伝えると、口調が厳しくなり、

「それでは、あなたが連絡とれる全ての人を連れてきなさい。」

と言われた。そして、写真はお寺で一時保管しておくから、なるべく早くと言われたらしい。

どんな写真か見たい。そんな気持ちだったが、そのままみんなでお寺に行くことになった。他県だったので、車で高速に乗り2時間ぐらい掛けて向かった。

お寺に付くとお堂に向かい、2人の住職が来て、お堂に入り説明(説教)が始まった。

「この季節になるとこういうことをして、体を壊したり、悪い方向に向かう若者が増えている。あなた達は、運が良く、写真に現れたので、その方向に向かう前に食止めることができる。もう、興味本位でこういう事はしないように!取り返しの付かない事になる場合があります。」

と、いうような事を聞かされた。

写真を処分すると共に、御祓いをすることになりました。御祓いの準備をするときに友人の一人が、

「写真には何が写っていたのか知りたい」

と住職に話した。すると、住職が現像した友人に、

「写真の内容はお話していないのですか?」

と言われ、友人は

「ハイ」

と返事をした。住職が一瞬、間をあけて、

「このような写真はもう二度と見たくないですし、見れないと思います。」

と、一言。

オレは、そんなに怖いのか?と思い、見ないまま処分して貰いたかったけど、友人が処分する前に見てみたいと言い、見せてもらう事になった。

すると住職が仏壇?みたいなでっかい奴の裏側から風呂敷みたいなのに包まれた物を持ってきた。風呂敷にはネガと数枚の写真があり、

「まずこちら」

と言い、写真を渡された。

写真はお墓が写っていた。

「こちらの写真は霊が取り込まれていますが、こちらもついでに処分します」

と説明された。みんなで覗き込んでみると、

「ここですね」

と住職が指をさした。

墓石の表面にうっすらと、人の横顔が写っていた。その顔は口を半開きで、頭の半分ぐらいハゲで横髪が長い感じ。友人が

「チョンマゲのマゲを切り落された人に見えない?」

と一言。

鳥肌が立った。まさにそんな感じだった。一人の友人は

「それっぽく見えるだけ」

と小声で言っていた。

写真を住職にお返しすると、

「これですね・・・」

とちょっと、ためらった感じだったけど1枚の写真を置いた。現像した友人が

「オレはもう見たくない」

と言って振り返った。

みんなで覗き込んで見た。写真は最後に撮った集合写真。全員が2,3列になって雑木林の前で撮ったやつだった。

「あそこ(祠)で撮った奴じゃねーの?」

と友人は言っていた。写真をみると、全員(別グループの人達も)がはっきりと写っていた。

どこが怖いの?と思いながら見ていた。友人達も見ていたが

「どこ?」
「どれが?」

と言っていた。

すると、現像した友人が

「他の写真と比べると明らかにこの写真変でしょ?」

と一言。

他の写真?

別のタイミングであと2枚集合写真(心霊写真ではない)があり、並べてみると、明らかに変だった。他の2枚の写真は深夜だったので、フラッシュがあっても薄暗い感じ。フラッシュの光で何人かの眼が光っていたりしていたが、問題の写真は完全に昼間に撮ったような写真。

補正など一切していない。フラッシュで眼が光っている人はいない。バックにある雑木林までくっきりと写っていた。

「マジだ。気が付かなかったけど、なんでこの写真だけ鮮明に写っているんだ?」

すごい不思議だった。全身に鳥肌が立った。

「それだけじゃないんだよ。B(友人)の後ろの木だよ。そこなの!」

と友人が言った。

その瞬間、そこを見た友人が

「ああああ」

みたいな変な声をだして驚いた。

「うわ!」
「なにこれ!」
「すげ〜」

と見た友人が次々と反応していた。その反応をみて見るのを辞めようとしたけど、見てみた。友人Bの後にある林の中の一部の木から枝みたいに人の手が生えている。それも、手招きしているようにみえた。よく見ると大人の手から子供の小さな手も。はっきりと写っていた。

見ているとこの手に引き込まれそうな感覚になってくる。そんな写真だった。怖いというより気味が悪い。

すると、突然、写真を見ていた友人Aが白目を向いて倒れた。突然だったので凄くびっくりした。一瞬周りの友人も引き、

「おい!」

と声を掛けたと同時ぐらいに、もう一人の住職がAをお越し、背中を数回叩いていた。オレ達は唖然。声も出ない状態でみていた。Aはそのまま仏壇の方に担がれ、寝かせられた。住職が、

「すぐに処分とお祓いをします。」

と言い、現像した友人と倒れたA、友人Bともう一人別の友人と4人だけで良いと言われ、オレを含め他の友人はお堂の外で待っていた。

お祓いが終わり、4人がお堂から出てきた。倒れたAはまだ具合が悪いみたいだった。

「大丈夫かよ!」

と周りが心配して声を掛けると軽くうなずいた。

一段落して、帰る前に、駐車場で一服しながら、

「あの写真やばかったなぁ〜」

とか話をしていた。

すると、現像した友人があの写真について詳しく説明しだした。とりあえず、オレ達はあの場所にはもう2度と行ってはいけないらしい。詳しい訳は説明されなかったみたい。凄くヤバイ入口らしい。そのヤバイのがあの写真にも秘められていたらしい。

また祠で見た幽霊は、辺りをお守りしている霊ではないか?と言われたらしい。今回の入口とは別問題。祠を守っているだけで危害はないと思うが遊び半分はいけない。と注意されたそうです。
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