新S区の住人

遺書が見つかって居る事から自殺で間違いないようで、遺書の中に俺宛の部分があり

「ごめん、本当にわるかったね。多分俺らの家系は部落でちょっと頭がおかしい家系が多いんやと思う。自分の家系のせいにしたくないけどお前を殴ったのは本当に悪かった。ごめん。」

って書かれてた。

それからその次の夜にお通夜があり俺も両親とともに行ったのだが、俺はすごく嫌がってた。ただ親が

「一応供養だけはしとかな変なことあったら嫌やろ?」

って言うので仕方なく行くことになった。

お通夜もかなり変わっており、通常のお通夜とちがい遺影など無くその代わりに紙にAの名前が書いておりそれを御棺の側面にびっしり貼り付けていて、近づくのも嫌になるような不気味さを漂わせてた。

Bさん曰く

「写真を置くと写真の顔が変形するんだよ、それを見るのが耐えれないほどの奇怪なモノだからこの地域ではこういうやり方でやるんだ。名前の書いた紙をびっしり貼ってるのはコイツはAだ。××××ではないんだ、っていう証なんだ」

との事。(本当に意味不明、奇怪すぎる内容にひいた。)

その時Aの父親が俺に話かけて来て

「迷惑かけてごめんね。」

とAが家出したときに書いた手紙と遺書を見せてきた。遺書の部分は上記の通りだが、この時は本当は見たくなかった。

家出をした際に書かれた手紙には

「○←俺の名前 にあいつが憑いてたんだけど、ずっと俺を殺そうと見張ってる。おじさん(Bさんのこと)が○のあいつを御祓いしたからもう大丈夫って言ってたけど、あいつは俺に来たみたい。でも、おとうさんはあいつを御祓いできないだろうし、おかあさんの家に行ってきます行く道であいつがついてきたら、他に行ってみるね。」

とあった。

Aの両親は別居中だったためAは母親方の実家に向かったらしかったがそのまま行方不明になったらしい。ただ、何故か警察は家出だと言って行方不明というよりは家出人としてしか扱わなかったそうだ。

それは本当に見なかったほうが良かったって思った。あいつとか書かれてるし、意味も不明なのでその日までの現実離れした出来事をかなり思いだされて怖さで震えてきた。Aの自殺した時間が朝方だったことも怖さをましてココには居たくないって本気で思った。俺がおかしかったんじゃなく、こいつらが異常だって思った。

お経も無く変な平屋のような場所に棺桶が置かれておりびっしりとAの名前が書かれた札を貼っていて、その挙句親戚の何人かは笑っているのである。

韓国だかどこかで泣き子といって泣くだけの為に葬式に参加してるってやつがいるって気味の悪い話も聞いたことがあるけど、この集落に伝わる葬式も気味が悪いを通り越して異常でしかなかった。

うちの両親もさすがにこの状況は怖かったらしく、

「もう、かえるか」

と挨拶も早々に切り上げた。

それから数日後にBさんが両親に言ったのが俺に憑いてたのはAのおばあさん(つまりBさんの母親)が××××になって(霊だろうけど、そうは言わなかったので)憑いてたとのこと。もう、そんな話はどうでも良いから聞きたくも無かったけど、聞いといてとの事なので聞かされた。

飛び降り自殺をしたニンゲンも裏S区出身者で××××に追いかけられてた事。俺に取り憑いた理由はわからないが、以前Aの家に行った時についたのかもとの事。等を聞かされた。

そこで俺も怖いと思ってたことを2つ聞いた。

1つ目はBさんに殴られる前に見た顔 2つ目は飛び降りしたはずの人間が階段に居て下の遺体のもとに駆け寄ろうとしてたがアレは何なのか

そうするとBさんは2つ目については

「死んだ人間は死んだことを分からない事が多い。だから下に自分が居たので取りに行こうとしたんじゃないかな」

との事。

ただ、そこで邪魔をされると呪いをかけようとするとの事。ここで俺は邪魔をしてないと口を挟んだところ、

「お前、エレベーターを呼んだだろ?「ピン」って音が邪魔なんだよ。」

ってBさんの口調がかなり強い言い方に変わった。

本当に飛び跳ねそうになった。俺の両親もかなりびびってきてた。Bさんはその口調のままいった。

「お前なぁ、見ちゃだめだろ?俺はいいがお前はだめだろ?見んなよ。俺をみんなよ。なぁ?おい。聞いてるか?おい?」

って感じで。さすがに親父が怒って

「何言ってんだ?怖がらせてどうする!」

というとBさんがビクンってなって、

「あ、ごめんなさい。もうしわけない、ちょっと来てたので聞いてみようと思ったんです、もうしわけない」

って言い出して口調を戻した。

「見てはダメだったと言っても見たくて見たんじゃないから、もういいだろ?な。」

と自問自答を繰り返しその後俺に向かって

「もう、絶対に大丈夫、本当に申し訳なかった。この亡くなった奴も××××に追いかけられてて、○君にのりうつってたあいつに怒ってしまって、○君のとこに着たみたい」

との事。

1つ目の質問については

「それが××××」

との事(この名前はもしかしたら日本語とかでは無いか、もしくは方言なのかなぁとこのときに思った。)そしてAのおばあさんが××××になってしまった。でもAの父親が自分の母を消すのは心許ないとの事で御祓いを避けてたとの事。ただしAが亡くなってしまったため流石にもう腹を決めたらしく御祓いを昨日済ませたとの事。等を聞いた。

そしてBさんが帰るとの事だったので玄関で見送りした。

Bさんが玄関を出た直後に、いきなりBさんの笑い声が聞こえた。

「あはははははは。ははははは」

って。

俺はびくっ!ってなり膝から崩れた。親父は

「やっぱりあそこの連中はおかしいわ」

と怖さからかそれとも本当に怒ってるのか怒鳴る感じでそういってた。

母は

「もう、あの人らに関わるのはやめようね」

と言い出して涙目になってた。あんな話をしてて、笑いながら御祓いすると聞いてても流石に家を出た瞬間にあんな笑い声を張り上げている奴を同じ人種とは思えない。

「あはははははははは」

と笑っててその声が聞こえなくなって初めて三人とも動けるようになり、リビングに戻った。俺が

「あいつらはおかしいよ、絶対異常やって。っていうかあいつエレベーターで帰ったんやろうか?」

と言ったら、親父が

「あいつとか言うな、一応年上やろうが。はぁ。。。もう、関わらんようにしとけ」

と言って鍵を閉めに行った。

その直後に

「はやくかえれ!!」

っていう怒鳴り声が聞こえて心臓が止まりかけた。母親も

「ひぃ」

ってなってた。親父が鍵を閉める前に夕刊が郵便受けに入っており、それを中から取ろうとしたら上の部分に引っ掛ってしまっており外から取ろうとしたらしい。しかし、Bさんがまだエレベーターホールでニヤニヤしてたらしい。親父はぶち切れてて

「警察よぶぞ!」

とか言い出しており(怖かったんだと思う)横の家の人とかも出てきて、Bさんは

「え、い、いや、今帰ろうとしてたとこです。え?なんですか?」

とか言ってたらしい。言った瞬間に又ケタケタと笑い始めてエレベーターに乗って帰ったらしい。(親父が「塩まけ。塩!」と言い出し狂ったように塩をまいていたので隣人からしたら親父も異常にみえたかも。)

その後両親と一緒に有名な神社に行って御祓いを受けて、家を引っ越した。S区からは移動してないため同じ学校の地域だったが俺は他の地区の学校に転入をしてもらいそれ以降は一切裏S区には近づいていない。

今は新S区と名前を変えてるが地域性自体は変わってないようであり、従兄弟の通うS区の学校では、未だに同和教育があり地域は言わないものの差別的な事が現実にあると教えてるとの事。

しかしアクマで部落、集落への差別としか言わず、裏S区の事情、情報は皆無で裏S区と呼ぶと教師が過敏に反応し新S区だ。と言い直したりとかもするそうである。(これは九州特有の人権主義、日教組等によるものだと思うけど。)

Bさんに関しては一切関わりを絶っているため今はどうなってるかは不明。

うちの両親はこの事件までは裏S区に関しての差別意識は皆無だったが、これ以降はかなり毛嫌いしており、その地域の人達との関係をかなり制限してる。

俺はそれ以降霊的な出来事は皆無だけど、エレベーターだけは一人で乗れずはずかしながら一人で寝ることも出来ないので妻にすごく馬鹿にされている状態。終った直後の頃はトイレに行くときも親を起こして(高校生なのに。。。)一々行ってた位に心身が恐怖で埋まってた。俺に関しては裏S区の出身と聞くと差別というよりも恐怖だけが全身を駆け巡り話も出来なくなる。

駄文、かなりの長文失礼しました。一応体験談として置いておきます。読んだ人マジで乙
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