虫のたたり

その1
保育園児だった頃、当時伝い歩きだった弟がアイロンのコードで遊んでいてコードの金具が目にヒット。親は慌てて火を消して

「これ食って留守番してろ」

と皿に枝豆と塩を盛り、車で弟を病院に連れて行った。

……事態が飲み込めていなかったので、暇つぶしに鞘から一粒ずつ豆を出して皿に並べて食べ始めた。枝豆はまだちょっと芯が残っていたが気にせず食べた。ちなみに家庭菜園で作った無農薬。

調子よく食べていたが、とある鞘から豆と一緒に芋虫がのた打ちながら出てきた。生煮えというか、全身火傷でしばらく皿の上でもがき苦しんでいたが、やがて動かなくなった。親達が帰ってくるまでガクブルで待っていたのは言うまでもない。

その2
保育園児だった頃、田舎の団地に住んでいた。枝豆の件の家庭菜園は各部屋についている小さい畑。各棟に共同の広い畑が付いていて、そこではサツマイモやカボチャなど広い場所が必要なものを育てていた。

当時住んでいたのは13号棟の503号室。大人たちは喜ぶと思って子供達にスコップで芋を掘らせてくれた。…いや、さ…そこに居るなんて知らなかったから…でも、知らなかったからこその気まずさというか、罪悪感というか…土に刺したスコップの先にぐにゅって……カナブンだかカブトだかの幼虫が……orz

その3
小学校低学年の頃、当時その学校は朝だけ集団登校だった。6年の班長について皆が通学路の路地を歩いている時、溝の中にうどんの玉が捨ててあるのを発見。

「誰やーうどん捨てたんはー?」 「もったいなーい。」

などと口々に言いながら溝の傍まで来た。

うどんは動いていた。

大騒ぎですわ。1年の子は半泣き。皆バラバラになって逃げるように学校にダッシュ。

その日、家に帰ってから親に言ったら

「あぁ、サナダムシやな」

とあっさり言われた。

しばらくうどんがイヤになったのは言うまでもない。

その4
小学校低学年の頃、親戚の家の向かいが親戚の家の大家さんで、庭にイチヂクの木があった。

ある日、その親戚の家に遊びに行って路地で従妹達と遊んでいると大家さんが

「たくさん生って食べきれないから」

とイチヂクを一個ずつくれた。丸かじりするには大きすぎたのでふたつに割ったら中からヤスデが一匹出てきた。後はご想像の通りの大騒ぎ。

その5
小学校の3年か4年の頃、おかんの買物(お一人様○個限りの頭数)に付き合わされ、帰りに駅前のうどん屋に寄った。おかんが客席の七味唐辛子をうどんに振りかけたら、実がもぞもぞ動き出した。なんかの幼虫だった。

おかんは怒ってレジに金を叩き付けて店を出た。おかんの形相が怖かった。

その6
小学校の高学年の頃、おかんの買物(ryに

帰りに地下街の喫茶店に寄ったアイスミルクティーを頼んで、ストローで飲んで底の方が見えてきた。何か黒いものがある。グラスを傾けると小さいゴキだった…orz 半分以上飲んだっての。

マスターが気付いて平謝りだったが、吐きそうだったので黙っていたら、おかんに

「店のおっちゃん謝っとるんやから、ええ加減、機嫌直しんか!」

としばかれた。ゴキブリアイスミルクティーを味わっていない者にそんなことを言われたくないと思った。

虫系のトラウマ…つーか、地雷踏んだ経験が何気に豊富でイヤ過ぎる。まだあるけど、今日はもう遅いのでまた今度。

>>637のつづきですよ。中学・高校は平和だった。

その7
就職(昼正社員)&大学(夜間学生)で会社の寮に入った。(三畳一間)料理好きなんで部屋の台所が幅=肩幅、奥行き=玄関マットの狭さでも自炊していた。学校帰りの深夜に駅前のスーパーで値引きシールの付いたパックのマナガツオを買った。

パック開封。ラップの裏…値引きシールの裏に線虫が蠢いていた…orz

速攻、魚も一緒に捨てたワケだが、線虫が魚を食って大繁殖する夢を見てしまいその夜はよく眠れなかった。

翌朝、収集日じゃないけど、寮の共同のゴミ箱(ポリ製の蓋付の青いゴミ箱)に捨てた。実家が漁港にある同期は

「酢で〆たら大丈夫やけど、キモイから絶対イヤ」

と言っていた。

その8
仕事が忙しく、残業が長時間に及び学校に着く頃には授業が終わっちまうなぁと言う日に、学校も自炊も諦めて外食することにした。

駅前の結構繁盛している中華屋に入り、唐揚定食を注文。山盛りのサラダの中にでかいゴキがいた。

店のおばちゃんに言ったら

「えー?」

って顔で、サラダを洗って再び出してきた。水切りが不十分なのか、ガラスの器の底には水が溜まっていた。

その店には二度と行っていない。

その9
同様の日に、駅前のうどん屋でうどん定食を注文。おすましの三つ葉に畑に、よくいる虫がしっかりしがみついた状態で茹で上がっていた。飲む前に気付いてよかった(T_T)

さらに、うどんを一口すすると懐かしい味+カビ臭さが口の中に広がり、色んな思いと記憶が駆け巡った。カビの生えた稲の藁が混入していた。無農薬万歳。

幼少の頃住んでいたのは田舎の団地。この虫に見覚えもあるし、稲の藁をかじってみた経験もある。おすましイラネっつって虫入りで飲んでいないお碗を見せたら、店のおっちゃんはおすましの分、料金を引いてくれた。(うどんは藁をのけて全部食った)

その10
同様の日に、駅から寮に向かう途中の中華屋で中華定食を注文。餃子・八宝菜・炒飯・エビチリ・中華スープのセット。八宝菜部分に小さいゴキ混入。店の人に言うと、平謝りで全部作り直してくれた上に、シュウマイをおまけしてくれた。

それはいいんだが、半分くらい食べ終わってから気付いたので完食は苦しかった。残すと悪いから全部食ったけど、シュウマイは慌てていたのか解凍が不十分で真ん中が凍ったままだった。

その11
寮に入った2年目の冬、金が溜まったので寮を出て、台所が広いところに引越した。

でかい魚焼グリルの付いたコンロを購入。翌年の秋に秋刀魚の開きを焼いた。焼けたかな?とグリルを覗くと線虫が秋刀魚から這い出し、熱さに苦しんでいる最中だった。

……よーく焼いてからその部分の身を捨てて、他は食った。だんだん平気になって行く自分がちょっとイヤになった。

その12
夏、近所の果物屋ででかい白桃を買った。風が涼しかったのでエアコンをつけず、窓を開けて部屋で食っていると網戸に何かがくっついた。

????(視力が低いので眼鏡をかけて網戸に接近)

でかいゴキが入口を求めて網戸をカサカサ這い回っていた。桃の香りに惹かれて飛んできた模様。

それ以来、桃は買っていない。

その13
そういえば、保育園児の頃、家族で外食した時、おかんのコーンポタージュにゴキが飛び込んだこともあったなぁ…ファミレスで。おかんは激怒するし、弟はゲロ吐くしで大変だったなぁ…

その14
会社の人が、お土産に有名店の大きいシュークリームをくれた。皮に蚊が練りこまれているのに、食べる直前で気付いた。数が丁度しかなかったので食えなかった。

「もったいない」

と会社のお局サマが言うので

「じゃあ、○○さん食べますか?」

と聞いたら

「絶っっっ対!!イヤ!!」

……だったら言うなよオバハン。

その15
近所のパン屋の前を通ったら、小さい黒板に「掻揚げバーガー新発売」と書いてあった。面白そうだったので買ってみた。

家で食っていたら、ジャリ、ガリと変な食感。うげぇと思い吐き出す。掻揚げに混入していたでかいゴキを噛み締めてしまったのだった…orz…

虫に呪われてんのかと思った。それ以来、そのパン屋には行っていない。

以上で虫系の地雷話は終わりですよ。
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