第八十七話

語り部:黒板消し二級
ID:B5B13T1BO

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『街灯の下』

これは中学の頃廃墟となったスーパーがまだ経営されてた時の話。その頃うちの周辺には街灯がほぼなく、街灯がある部分はやけに浮き出て見えてました。

夜中に僕はスーパーにパシりに行かされ、家から数百メートルほど行った所にある街灯の前で立ち止まりました。街灯の下にスーツの人物が倒れていたのです。

その時僕は金縛り状態となり動けなかったのですが、スーツの人物がだんだん起き上がってきます。その動きが明らかにおかしくて、ビデオの早送りとスロー再生を繰り返してるような……とにかく異常な動きでした。

スーツの人物が完全に起き上がり、反対側に反り返ったのを見た瞬間私は金縛りが解け、一目散に自宅に逃げ帰りました。

それを聞いた兄が笑いながらスーパーに行きましたが、恐ろしい顔で帰って来ました。

おそらく僕と同じ体験をしたのでしょう………

【完】
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