第七十四話

語り部:百々 ◆twi3GyMJ5w
ID:XIQMDVaY0

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『遊ぶ子供』

これは友人Uの妹さんの子供の話。

Uの妹さんは結婚していて2歳になる子供がいます。遠くに嫁いで中々会う機会がないと言いつつも頻繁に電話やメールでやり取りしていてUにも3歳になる子供が居るので良く子育て話なんかをよくしてたそうです。

あるとき妹さんが暗い声で電話をかけてきた内容が子供が部屋の真ん中で壁の方に向かって話していて誰か居るの?と聞くと

「じぃ、いる」

と子供がいう、と事を妹さんが電話口で気味悪がりながら言ったらしい。

「子供って見えやすいらしいし…でもほっとけばそのうちなおるんじゃないかな?まぁそっち見ないようにさせるのは必要かもだけどさぁ・・・あんまり続くならお参りでもいったら?」
「うん、そうだね。。」

そう言って後は他愛もない話をして電話を切ったらしいです。

その妹さんが里帰りしてきたのはそれから2ヶ月くらい後の事。もちろん子供も連れてきていて全員が久しぶりにUの実家に集まってお茶を飲みながら談笑していると紙とペンをやりお絵かきさせて遊ばせていたUの子供が丸顔の人の顔を描いたそうです。

見て、といいうUの子供に誰?と問うと

「じぃじ、だよ。」

と。

その時にUの父と母が絵を見てびっくりした声で揃えたように言ったそうです。

「こりゃとーちゃんじゃねーか?」 「お義父さん?」 すぐさま全員でお墓参りに行くと自然と『爺』が出てくる回数は減っていったそうで今では何もないそうです。寂しがって居たのかもしれない、とUはその話をしめてくれました。

あなたはちゃんとお墓参りに行っていますか?

【完】
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