第四十七話

語り部:有線 ◆zRMZeyPuLs
ID:6+7dzDRSO

【047/100】

午前一時過ぎ。

喉が渇いたので台所に向かう。

真っ暗な玄関前の廊下。

〈ぱちん〉

と上で小さく音が鳴った。

音につられて上を見上げる。

頭上、数十センチの所に半透明のスーツ姿の中年男性が水平に浮かんでいた。

全身が薄緑色に光っていた男性は、すぅっ、と闇に溶けるように消えていった。

【完】
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