第二十八話

語り部:黒板消し二級 ◆NiFxMXxz3c
ID:oArD26OTO

これは僕のおばちゃん(以下T)の学生の頃の話。

T達の修学旅行は、多数決で旅行地が決まり長崎に行く事になった。

着いた旅館は山の中腹ほどにあり、街の明かりが見えて綺麗だった。
大きなガラス窓から夜景を見ていたTは、ふと窓の下を見た。真っ暗で何も見えなかったらしいが、スグに目が慣れて何があるのか把握できた。

あたり一面に並ぶ墓石。

皆が騒ぎだし騒然とする中、一人の女子生徒が悲鳴をあげ座り込んでしまった。

『先生!今外を頭のない人が通りました!!』

と半狂乱で叫び出す。

その場にいた生徒達はパニックに陥り、収集困難な状態に。

その後先生の一言によりパニックは静まり、なんとか修学旅行をこなして帰って来たらしい。

俺『へぇ〜………凄い先生だったんだ………』
T『でもなぁ……先生、とっさの一言が『おいお前ら!世の中には手や足が無い人もいるんだから頭がない人がいてもおかしくない!!』だったけどね』
俺『……………』

人間パニックになると恐ろしい事を口に出すものですね。

そして何の因果かその先生、今年僕らの修学旅行の引率に決定しました。修学旅行休もうか本気で迷ってます………

〜終〜
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