第六十八話

語り部:北風 ◆zn2LXYlGxo
ID:hs1zx9eb0

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「叫び声」

これは大学の友人から聞いた話だ。

その友人はS県に住んでおり、実家は途方もない山の中だ。俺も一度友人の実家に遊びにいったのだが、聞いていた程以上に すごい山で、とても驚いたのが印象的だった。

その時に友人と、友人の地元友達と三人で怖い話をすることになったのだが、その時に聞いた話だ。

友人は家に帰るために一人で車を運転してたそうだ。その道路は有料道路で、車も全然通らない。実際俺もその道路を通ったのだが、昼間でも木々のせいで薄暗く、本当に気味の悪い道路だった。その道路を10Kmほど進んだところに友人の家がある。

正直、夜一人では死んでも通りたくないような道だと思ったのだが、友人はその道路を通らなければ家に帰れないのだから仕方がない。

友人が車で家に向かってる途中、山中に一台の車が止まっていたそうだ。

実はこの山、かなり有名な自殺スポットらしくて、友人は嫌な予感がしてたそうだ。車の横を通り過ぎて、少し進んむと突然

「きゃぁああああああ!!!」

と山中に響き渡るように女の声がした。

友人は車を止めて窓を開けた。女の声はもう聞こえなかった。

でも、友人は見てしまったようだ。

木々の間から友人を「ジーッ」と見ている女を

[完]
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