第四十六話

語り部:Gペンマン ◆UoNspEbUF6
ID:BAdp4pvh0

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「通学路」

私が学生時代登校中ある十字路で信号待ちをしていると必ず背負っているカバンを何者から引っ張られると言う体験をしていた。もちろん後ろを振り向いても何もいない。いつも止まっているときにのみ引っ張られるので実害はなく、気色悪いけどいつもがまんして学校に通っていた。

その日もまたその十字路に差し掛かる、

(やった!今日は青だ引っ張られずにすむ!)

いつもなら青で信号待ちをしないときには引っ張られないはずなのにその日に限り

グイッ!

物凄い力で引っ張られバランスを崩し自転車もろとも転倒してしまった。

「くそ!今までこんな事無かったのに!」

起き上がりながら誰にともなく文句を言い自転車を起こそうとした瞬間

キキィィーーー!ドガン!

トラックとトラックが正面衝突を起こし目の前には、もしこけていなければ私が居たであろう場所に二台のトラックが無残な姿を晒していた。

・・・その日以来その信号でカバンを引っ張られる事もなくなった。いまでも不思議に思う、あのカバンを引っ張った”何か”は私を助けてくれたのろうか?

[完]
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